Pieces of My Life♪ ニューヨーク近郊の暮らし

子育て専業主婦から脱出!ニューヨークで医療従事者しながらコロンビア大学大学院在籍。ニューヨークのお弁当も頻繁に更新中。

NY州学力基準に物申す軍団

2013-10-20 | NYの育児・教育事情

どうにもこうにも,NY州公立校の学力基準(common core)にぜ~んぜん納得いかない私….皆さん,納得いってるのかしら?お隣のニュージャージー州も同じ学力基準だそうで,コネチカット州は違うんだったかな?(各州によって学力基準が異なります)

別に,自分がそういう学力基準で勉強してこなかったから嫌だとか,家でのサポートの仕方がよく分からないから嫌だとか,そんな嫌々気分で言ってるわけじゃなくて,どう考えても「子供の発達段階に合わない教育内容が入りすぎ」だと思うんですよ.

「話す」言葉で十分自分の意見や状況が説明できない子供に,それを「書け」というのは無茶だと思うし,本来なら「拾い読み」とか「分かち読み」というたどたどしい音読段階であろう時期に,何十ページも音読しその感想やら概要やら書けというのも無謀じゃなかろうか?と.

難なく出来る子も少数派でいるんだと思います.でも,それが一般的な子供の発達段階に沿ったものだろうか?と考えると,我が子や他の子の話し言葉とか,やけにじっくり聞いたりして,どんなものかと悩んでしまいます.

小学1年生(日本ではまだ年長です)の話言葉は,同じような接続詞を何回も使い(日本語で言うと「えっと」とか「それで」とか),時間経過に沿った状況説明が多いように思いながら聞いているんですけど,もしこれが一般的な小学1年生の言語の発達段階なのだとしたら,ストーリーの概要を書くとか,起承転結のある文章を書くとかは,まだ出来ないということになるんじゃないかな?と….


まあ,子供の発達について勉強したことのないド素人ですから,そんな胸張って言えた義理じゃありませんけど….

「できない」「分からない」「書けない」で傷つくのは子供達ですからね.こんな大人(教育関係のお偉いさん)達の理想の学力基準なんていうくだらんもので,自信なくしたり,傷ついたり,やる気無くなっては可哀相ですから,どこをどう補うべきかを常に頭の中を巡っています.

「これでいいんだろうか?」なんて不安があったら,絶対に力なんて出ないと思うから,「あんたのやってること(読み方や書いてること,説明の仕方,努力や勉強の仕方)は分かってくれる人には100%認めてもらえるから安心し!」と言うと,なんか物凄くのびのび勉強するので,その辺,「褒めて伸ばす」じゃなくて,「認めて伸ばす」やり方です.

「物語の概要を説明する・または書く」であれば,「この本のない国の人に,どんなにこの物語が面白いかをよく分かるように教えてあげよう」と言い換えてみたり,「読書感想」であれば「自分の好きだったところや,何故だろうと思うことを,作者または主人公にレターを書いてみよう」と言い換えてみたり,「起承転結」などは「4つの段階に整理してみよう」と言ったりして,極力小学1年生の男の子が飽きないような,書き易くなるような言い回しに持っていったりしています.

他には,まだこの時期の子供は挿し絵を見てイメージを膨らませ,書かれている文章を予想し読んだりするのだろうと思うですが,
全く挿し絵のない文字だけの小説内容を小学1年生に理解させるためには,いかに子供の頭の中でストーリーの状況をイメージさせるかということだろうと思うので,その辺ド素人なりにあの手この手ですわ…(汗).この件についてはまだ試行錯誤な段階なので書きません.

文章を読めるようになることも大切だけど,絵本って想像力や好奇心を刺激する良いものも多いんだけどねぇ.小学低学年のうちに「良い絵本」に触れさせてやりたいと思うけれど….

なんかね,どう考えても家庭で英語を話さない子供達には不利な学力基準なので,もしかして移民の子の優秀校への進学率が高いのが嫌で,その対策なのか?と勘繰ってしまったりするほどです.

ともあれ,教育現場が基礎固めをすっ飛ばし,「暗記・暗唱」の勉強を一切排除したやり方で,応用編からスタートするのであれば,親がより効率的な基礎固めをサポートしてやるしかない!!と思っているので,その辺に力入れてやってるわけです(しょうがないから…)

数年後,えらい事にならなきゃいいけどね….

嬉しいことにNY州の学力基準に納得のいっていないPTAの凄腕ママさんたちが動き出したという噂を耳にしました.まだごく一部ですが,子供の発達段階の説明と共に,NY教育省に物申す人たちも出てきたそうで,今後また学力基準が緩和されるか,大きく変わる可能性もあるかもしれませんね.

こんな現地校の勉強がややこしいことになって,正直「やっぱり日本語学習との両立は大変…」と弱音を吐きそうになるときもあります.私がね.日本語の勉強ギブアップしたらどんなにラクか…と頭の中を過ぎります.でも幸い息子はやる気を高く持っているので,捨てるわけにはいきませんが….

実は分けあって今週末は某私立大学の説明会に行ってきてたんです.大学が求めているのは「グローバル(国境を越えたとか,世界規模とか)な価値感や思考の生徒!」一押し.何かといえば「グローバル」.「アメリカ生まれのアメリカ育ちじゃ,もう足りませんねん」と言っているようにしか聞こえないほどでした….バイリンガル教育は一見遠回りのようで,幅を広げる近道だと感じたりして,それは旦那も同じように感じたみたいで,「日本語教育は続けろよ」と言ってくれました.

うちの子の場合,ざっくりですが息子が気になっている高校もあって(スペシャライズド・ハイスクールではありませんが,参考にはさせてもらっています),その高校がどういう生徒をどんな大学のどんな学部へ送り出しているかをざっくり調べ始めました.まあ恐らく彼の性格や嗜好から進むのはこっち方面であろうな…というのも目星が付くので(が変わる可能性もあるので注意深く見ています)

最終的に「良い大学に入って学んでもらいたい」のであれば(もっと最終的な目標ももちろんありますが),「大学(または学部)はどんな学生を求めているのか?」であって,特にアメリカの大学は世界中から生徒を受け入れるので,NY義務教育の学力基準とはまた異なります.

ということで,NYの義務教育が推し進めているものと,アメリカの大学が求めている生徒に食い違いを感じてならない今日でした.

騙されないように,流されないようにしなきゃ….義務教育の基準に沿うだけな勉強の仕方はしないようにしよう…と思いました.

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