広島市植物公園は、とても広大で立派な施設でした。多様な種を誇り、花を愛でに行くなら文句ない所でしょう。終日、イージーリスニングを適度な音量で流しており、野鳥も多く、芝生広場では子供達が遊ぶに十分な広さを持っています。
ですが、気になった点も多々あります。一応バリアフリー構造であり、車イスの方や、老齢で足腰が弱った人も観覧可能にしてあります、が、往々にしてこの手の施設のバリアフリーというヤツは『遠回り』を強いられます。ココも例外ではありません。確かに、殆どの場所へ行けるように考えられていますが、チョット酷いこと遠回りさせられますので、電動車イスの方以外は考慮されていないのです。
また、斜面に築かれた設備なので、道幅は十分ですが上り坂が続きます。この構造を考えた人は、本当に車イスを押したことが有るんでしょうか
正直、これだけ勾配があると、後ろから押すだけでは辛いのです。前にロープをくくって引っ張る人が必要です。下り坂も当然長く、自転車並みの構造しか持たないブレーキの車イスでは、一気に降りることは躊躇われます。ブレーキが加熱して効きが悪くなるからです。それくらい、車イスのことを知らない人が考えたのは明白なのです。電動カートも有料で貸してくれますが、老齢者には向きますが、車イスを必要とする方々の乗車は難しいです。
また、オイラが偶然見かけたのですが、65歳以上で健康手帳を提示して入るときは無料とされているのに、証拠がないと入れられないの一点張りで、実際表にも出てこず確認しようとしない、まるっきり役人その物の方が受け付けをされていました。確かに規則で『提示無き場合は、受付でご相談下さい』とは書いてありますが、これでは相談になっていません。92歳だといわれるおばあさんは、ベンチに座り込んでしまいました。連れてきた娘さんは67歳だといいます。提示無しで入ろうとする方にも問題はありますが、同じ断るにしても対応の仕方があるはずです。本当に役人根性が染みついた人間はクズ同然ですな。
まぁ、建物は立派であるし、人に憩いの場と時を提供しているのは間違い有りません。しかし、少数でも粋(いき)では無い人を見かけると、非常にガッカリします。予算の問題もあるので完全解決は難しいのですが、造る時点なら予算も有ったはず。公共施設は、もっともっと弱者に優しくあるべきだと感じました。
※オイラを含めて幸運なことに健常者である方は、健康のために歩きましょうw