新しい春が来ている。これを祝う。菜の花も咲き出して来た。菜の花も新しい春を祝っているのかもしれない。なにしろ、真新しいのだ。そういえば、古いのは一度ももらっていない。だから、新しい春をもらっておいて、古くなるはずはないのだ。もらった人を新しくするために新しい春ばかりを届けてもらっているのだ。有難いものだ。菜の花も新しい花を着けている。黄金の花の黄金の匂いを嗅ぐ。くんくんくんくん鼻で嗅ぐ。これで元気になる。新しくなる。今日は菜の花を摘んできて花瓶に飾った。
僕はクレヨン水彩で遊んでいます。庭に咲いてる草花を摘んできてこれをスケッチしています。葉書の裏に。もちろんこれを頂いた年賀状の返書にするためです。葉書一枚に20~30分は掛かってしまいます。遅遅たるもので、この調子だったら1週間、いや1か月は掛かりそうです。たぶん長続きはしないでしょう。諦めて放り投げてしまうでしょう。作品も不揃いです。ああ、我にしてはよく出来上がったなというのもありますし、まったく100%お粗末というのもあります。これはぐしゃぐしゃにするしかありません。葉書は郵便局へ行けば取り替えてくれます。幾らか追加料金がかかりますが。よく書けたときは嬉しいです。絵の回りには詩を添えます。詩もうまくいく時とさっぱりのときがあります。難しいですね。でも、手書きです。僕は血液型がA型です。書くとなると疎かにしたくありません。念を込めます。だから、取り組むまでに心の準備のための時間が掛かります。そこまで行かないことが、しかし、多いようです。菜の花、山茶花、藪椿、水仙などをいまはスケッチしています。ほんとうは仏画に挑戦したいのです。でも、描いてもなかなか仏さまにはなりません。わたしの煩悩のあくどさがそのまま出てしまいます。
この雨だ。傘を差して歩くのは辛い。ドライブをするだけになりそうだ。空を雲が覆っていて、山を霧が隠している。博物館、美術館、図書館で過ごすという策もある。淋しい。帰ってしまうという選択肢もある。ホテルの裏手の公園にも人影はない。朝湯を浴びた。朝ご飯には粥を啜った。ぶらりぶらりするか。
僕らは落下傘部隊のよう。次々に降下して来る。此処は青い海と緑の山と野原が広がる地球。行く先に決める希望者が多い。人気抜群の目的地だ。海には大きな太陽が昇ったり沈んだりする。この豪快さも人気だし、山や野原には花が無数に咲き誇るので、これも見逃せないのだ。一通り見終わったら僕らは帰還する。次の星へ向かう者もいる。宇宙は果てしなく広いのだから、魅力の星があちこちで輝きを見せて僕らを誘う。僕らは地球に降り立ったときは物質化するために、肉体をリースするが、此処を後にするときには当然だが、これを返還して元の意識体に戻る。熱気球に乗ったようにしてゆっくりゆっくり上昇する者もいる。長々と逗留する人もあるが、短期間という人もある。僕は次の目的地を物色中。オリオン座にしてもいい。此処へは一度降り立ったことがあった。リピーターも多い。景色も美しいが住んでいる神々たちの情が深い。
昨日1月7日は七草粥を頂きました。ホテルの朝ご飯で。おいしかった。粥が青い。草の青い匂いがした。今日は1月8日。雨の音がしている。ホテルの裏手に広がる公園まで朝の散歩をしようと思っていたのだが、それはできなくなった。朝湯も露天風呂には行けない。