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南瓜を見直す。植物を尊敬をする。この夏空の炎天下、南瓜は己の意志を貫いたのである。黄色い南瓜が途中に実っている、誇らしげに。
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南瓜を見直す。植物を尊敬をする。この夏空の炎天下、南瓜は己の意志を貫いたのである。黄色い南瓜が途中に実っている、誇らしげに。
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南瓜には意志がある。これが明らかになった。四方八方に蔓を伸ばしたりはしない。意志は狙いを定めることが出来るのである。根株のところから測れば、蔓の長さはいったい何メートルになるのだろう。
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今日それが見事に渡りきった。挑戦は貫かれたのだ。渡りきった金木犀のてっぺん辺りの梢で黄色い花を咲かせている。どうだと言わんばかりだ。拍手をする。偉いなあ偉いなあ。
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これで終わりかと思っていた。でもそうではなかった。第二陣が挑戦をしだしたのだ。ちじょう3m~4mほどの高さである。まるでサーカスの綱渡りだ。
3
次は金木犀の木だ。ところが空間がある。梢から梢までは1mはある。この海を渡りきろうというのである。第一陣の先陣はあと少しという所で陥落した。吊り橋の橋掛けは失敗した。蔓は重たく地べたに垂れ下がった。
2
南瓜の蔓が畑を抜けて行って、一月かけてツバキの木によじ登った。そこから更に時間を掛けて蔓を伸ばした。ニョキニョキ。これはまさしく事件だった。
1
南瓜が挑戦を貫いた。偉いなあ。一度は失敗したのに、諦めてなかったのだ。南瓜の蔓にはどうやら目があるらしい。直線航路で次の岸辺に狙いを定める。
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一人で読んで一人で聞く朗読会。そのための文章材料を、すぐにでも作りたくなった。材料はあんまり長くなくていい。短いのが、すぐ済んで、いいだろう。今晩でも実験してみようかな。
自作自演って言うのかな、こんなのは。でも、やっぱり聞いてくれる人がいないと張り合いが生まれないかもしれない。
6
「声に出して読む日本語講座」に参加してよかったと思う。あらためて文字に酔う。文章に酔う。声に酔う。声の韻律に酔う。
音が意味を持っている。それが胸にゴットンゴットン水車のように感動の水音を送って来る。受け止める。その面白さを味わった。
さて、集団で朗読会をするのもいいが、一人でこっそりやるのもいいかもしれない。秘密会じみて。
5
言葉というのは、文字にして目に伝えるやり方にも使えるし、音として耳に伝えるやり方にも使える。そのどちらも、意味を伝えるものらしい。筋書きがある。物語がある。
音の方が実用的かもしれない。暮らしの中ではこっちの方が断然一般的だ。文字は長い歴史を従えていて、文化文明の臭いが滲みて入る。