週末田舎の道路、前の車が結構なスピードで走って追い越された。そうだ。この車について行けば違反の心配はないと経験から思った。しばらくついて行った時、パトカーが我が車を追い越しながらマイクで怒鳴った。「スピード出し過ぎだぞ!」と、私の前の車を追っかけて行った。スピード違反車を捕えるために待ち伏せしたのは目に入っていた。運は私に味方した。
5)フロリダ、キーウエストで:早朝の待ち伏せ
7時間でタンパの空港まで行かないと午後2時の飛行機便には間に合わない。早朝5時発、暗い路だった。尾行サイレンでパトカーに気づいた。止まって「ガソリンスタンドは何処ですか?」と尋ねたら教えてくれた。スピード違反で捕まったことは気づいていたが私が機先を制した形だった。ポリス君は場所を教えてくれ、「スピードが出ていたぞ」と注意喚起しただけで解放してくれた。
6)シンシナーティ:居眠り運転事故
ビール一缶飲み、大丈夫と思って運転した。転居先の家の周辺に郵便局がないか調査に出かけた帰りなので慣れた道、図書館によるつもりだったことまでは覚えている。「ガーン」という音で目が覚めた。T字路の交差点を直進して石垣にぶつかったのだ。車が水煙を上げた。ラジエターまで壊れたか。動くかな、とギアーをバックに入れた。車が動いた。よし。芝生に盛り上げ前部が壊れた車を元の道路に戻し、右折して15m先の駐車広場に置いた。時は昼過ぎ、土曜日だったので車が少なく誰にも会わなかった。怪我もない。家に帰ってこれからの前後策を考えるかと歩きだした。ところがすれ違った通行人が「額からの流血!」と注意してくれた。手で触ったら確かに頭からの血だった。近くの店に飛び込んで洗い場を借り、頭と顔を洗ったが血は止まらない。心配になって救急車を呼んでもらった。やって来たのは呼んでもいないポリスだった。救急車の前に自動的にポリスが来るシステムのようだ。「どうしました?」「ジョギングをしていて転びました」。色々聞かれたが言葉がわからない。救急車も来ない。免許証と言われて提出した。彼はそれを受け取って私から離れた。
ポリスは我が家を訪ね、ワイフに私の経緯を説明したようだ。「貴女の夫の言っていることは意味がわからん」と。その時私がワイフに電話して怪我をした事情を説明し、「ジョギング中転んだことにしておくよう」伝えた。ポリスは妻の話には納得、免許証を返してくれた。病院では少し休んで帰っただけ。怪我も大したことはなかった。車は大破したが保険で5500ドル支払ってくれた。医療保険がきかない救急車代は自己負担だった。(自悠人)