八王子の大学セミナーハウス、教員免許更新センターで講師を務めた。受講者は35歳、45歳、55歳の教員、つまり学校の先生方、10年に1度の免許更新のための受講だ。住居が近い先生方は通えるが日本全国から集まってこられるので3泊4日の合宿受講が結構多く全員で70人ほどだった。筆者の担当は「異文化理解と共生の教育」と「グローバル教育者に変身!」だった。筆者はアメリカ風に参加型やグループ学習等、意見表明や討論を奨励した。参加型の長所、短所を述べ、意見はトピックが逃げてからでも(遅れても)良い、とも始めに伝えておき、意見表明を待った。参加型では講師からだけでなく他の参加者からも学べるし、内気な人も声を出すことによってプログラムに参画した満足感が得られる。地球市という運命共同体において否応なしに解決を迫られる多文化共生への難問は知識の一方通行では解決不可能だからだ。次の10年のため皆さん真剣で素晴らしいクラスだった。
聞くことに慣らされ、意見表明の訓練は受けて来なかった世代が殆んどで、授業中「声を出さねば……」とプレッシャーを感じて辛かったという感想もあったが、皆さん勇気をだして声を出してくださるようになり、またグループ学習は大変活発でとてもよかった。名残を惜しんでくださる先生方が結構あり、閉校後おしゃべりや写真撮影を楽しんだ。(彩の渦輪)