84歳の秋10月、身体の総点検をし、胃カメラ、大腸カメラ、エコー検査と癌研でチェック、エコーで腹部大動脈瘤が見つかった。手術例の多かった榊原病院で85歳の春2月、人工血管を動脈内に挿入する手術を受けた。全長32センチのステントが3つに繋がって腹に納まっている。病名、左総腸骨動脈瘤で瘤は径32ミリ。その後は年1回の検査だけ。ところが85歳の冬12月、家の階段から墜落して足の腓骨骨折、伏木ギブスで3か月家の中を這うだけだった。勿論外出は松葉杖だ。骨折が左足だったので運転は出来た。86歳の春3月、アメリカに自動車免許更新に松葉杖をついて行った。日本と異なり更新免許証の有効期限は4年。海外で行動できる可能性を信じて更新した。海外ではアメリカの免許証は利用できる国が多いから。骨がついていたが筋肉が減退していてまともに歩けず半年間の足の訓練を必要とした。次は86歳の夏8月、脚立から墜落。第5肋骨が骨折し下顎の傷で2針縫った。全治4週間、ギブスバンドを胸に着用し安静に。3回目は86歳9か月、スピードが出ていない自転車で転倒し頂頭部を地面に叩きつけ出血した。救急病院に行きCT撮影、翌翌日、脳外科でMRIと検査してもらったが異常なし。が、頭が重く頭痛がする。本を読むと余計に痛い。で、直後4、5日ぼやっと横になっている。散歩を試みたが体調が悪いとつくずく感じる。良いこともあったぞ、と振り返ってみると、84歳申歳の9月、府中美術館で油絵の個展や講演、など総合的発表活動をやり、「やれやれ!」と人生の区切りをつけた、と思い直した。嘆きを忘れて前を向かねば。(自悠人)