あけぼの

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森・海・人が奏でる復興シンフォニー、「頑張ろう気仙沼」

2012-07-02 20:47:18 | ブログ

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地上に佇む大型船

 日本を留守にし続けていた筆者はやっと先月東日本大震災の一被災地、気仙沼を訪問した。ご存知、リアス式海岸の内湾に面する気仙沼は森、海、人、の調和が美しい街だ。地震、火災、大津波の爪跡はまだ痛々しい。地盤は下がり、瓦礫は分別されているものの引き取りはまだだ。陸に乗り上げた大型船がぺしゃんこの車の上に鎮座し、その周りを白いカモメが舞っている。大島へ向かう海岸線には焼け爛れた船や赤茶けた樹木が林立する。家や家族を失い住宅再建の見通し等で悩んでいる仮設住宅の住民の多くはまだ生甲斐を見いだせないでいる。高校を卒業した若者の殆んどが地元を去った。被害の度合いにより被災者の精神的格差が大きく、復興への期待は異なり活動が纏まり難いようだ。

10年後みなが幸せに暮らす街 に!

緑豊かな安波山から沼のように穏やかな内湾、鼎が浦を見下ろす時、大島の先端に外海の荒波が打ち寄せ、龍が昇るごとく潮が舞い上がったという。森と海が寄り添い、純朴な人々と三位一体となって世界一の港町作りを目指してきた気仙沼が1千年に一度の惨劇に見舞われたのだ。だが、10年後皆が幸せに暮す姿を夢見て多様な企画が動き始めた。元の状態に復興するだけでなく新しい気仙沼にしようと張り切っている多くの人々がいる。菅原義子さんは地元水揚げのさんまの佃煮を完全無添加で作り、その美味しさと安全性から注文あまた。彼女はプロはだしの絵描きさんで包装も自前だ。議会も傍聴したが、「著しい人口減少と若者の雇用創出・定住」や「住宅再建の見通しで悩んでいる被災市民の問題」等が議題だった。震災復興市民委員会も出来、18の企画、例えば「復興住宅整備」「防災自然公園ベルト」「観光メニュー開発」等々、既に進んでいる活動もあり映画祭も企画されている。素晴らしい温泉もある。特筆すべきはETIC、震災復興リーダー支援プロジェクト、というNPOだ。長期実践型インターンシップとして復興途上の企業へ若者を紹介する。小林峻さんは大学を休学してこの地の地酒会社「男山」他、地元事業の右腕となっており、このような右腕は被災地に30人以上いる。世界の青年たちよ、東北復興シンフォニーのメンバーたれ!続く(彩の渦輪)写真は3階がストンと落ちた地酒「男山」の社屋

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