「梅ごはん」
主な伝承地域 小田原市
主な使用食材 梅干し、米、ちりめんじゃこ
歴史・由来・関連行事
梅干しとちりめんじゃこを混ぜた米を、だし汁で炊いた飯料理。梅のさわやかな香りとじゃこの旨みが楽しめる、夏にぴったりな品。神奈川県の「ふるさとの生活技術指導士」となった地元の女性が、小田原の特徴を出した料理を求められて考案し、周囲に広めた。地元の家庭で普段の食事の一品として食されている。
小田原では戦国時代の昔から梅の栽培が行われてきた。当初は兵糧用として城下に梅の木が植えられ、江戸時代になると箱根を超える旅人たちが、弁当の腐敗防止のおかずとして、宿場町・小田原の梅干しを重宝した。「東海道中膝栗毛」には小田原の名産品として梅漬が登場している。また現在も、関東三大梅林に数えられる曽我梅林を中心に梅の栽培がさかんに行われており、小田原市は神奈川県下で最も多い生産量を誇る。小田原のオリジナル品種である「十郎梅」は果肉が厚くて柔らかく、梅干し用品種の最秀品とされている。
地元では身近な食材である梅を使い、梅エキスや梅ジャムなど新旧さまざまな料理が開発されてきたが、梅ごはんもそのひとつである。
食習の機会や時季
梅栽培がさかんな曽我地域を中心に、家庭の日常食として楽しまれている。梅の収穫時期である夏に食卓に出されることが多い。
飲食方法
昆布とかつお節でだしをとり、酒やみりんを加え、洗った米を入れて1時間ほど浸す。梅干しとちりめんじゃこを混ぜ合わせて炊飯する。器に盛り、刻んだ青シソなどを添えて完成。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
地元の家庭で、細々とではあるが継承されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/35_10_kanagawa.html より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます