「サワラ」
春と秋、大阪湾はサワラの通り道
◆サワラは、大阪湾で漁獲される魚の中では最も大きな魚のひとつで、成長すると全長1m、体重10kgを超えます。寿命は、雄は6歳、雌は8歳程度です。
◆大阪湾に来遊する群れ(瀬戸内海東部系群)は、冬季は紀伊水道以南の温かい太平洋沿岸で過ごし、4月下旬から5月上旬に紀伊水道と大阪湾を通って播磨灘や備讃瀬戸にある産卵場に来遊します。産卵期は5月から6月で、ふ化した仔魚は非常に成長が早く、イワシやアジなどの魚を盛んに食べ、その年の秋(11月から12月)には全長50cm程度までに成長します。そして、越冬のため大阪湾と紀伊水道を通って太平洋に下ります。
◆大阪湾でのサワラ漁は、夜間に約3,000mの帯状の網に浮きをつけて海中に流し、泳いできたサワラを絡めとる「さわら流し網(ながしあみ)」という漁法により行われています。さわら流し網の漁期は大きく分けて春と秋の2回で、春漁(上り)は大型の2歳魚以上の親魚、秋漁(下り)は1歳魚以上が主な漁獲対象となります。
◆サワラは、平成12年頃は資源が激減していましたが、水産庁や瀬戸内海の関係府県が共同で資源回復計画を策定し、禁漁期や網目の拡大、稚魚放流などの取組みを行った結果、近年では漁獲量が回復し、スーパーでも見られるようになってきました。
◆身は軟らかくもちもちしており、みそ漬け、塩焼き等にして食されます。新鮮なものは刺身または軽く炙って食べるととても美味しいです。
■多言語:鰆(Sawara) /Spanish Mackerel/삼치/蓝点马鲛/日本馬加鰆魚
■大阪での呼び名:さごし:体重2kg未満(体長60cm未満,当才魚から1歳魚)、さわら:体重2kg以上(体長60cm以上,1歳から2歳魚以上)
■旬:9月から11月
■主な漁法:さわら流し網
■主な水揚げ地:岡田浦(泉南市)、尾崎・西鳥取・下荘(阪南市)等
■年平均水揚げ量:約100トン(海面漁業生産統計H27-R1平均)
*https://www.pref.osaka.lg.jp/suisan/fish/f01.html#sawara より
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