「さとのつき」
多収で、米のアミロース含有率が低い水稲品種です。「ヒノヒカリ」と比較して、2割程度多収で、米のアミロース含有率は11%程度です。「ヒノヒカリ」より成熟期が4日ほど遅く、耐倒伏性が強く、縞葉枯病にも強い特徴があります。多収性を活かし、業務用としての利用が期待されます。
主要特性
1.ミルキークイーン由来の低アミロース系統である「中系d2837」と、耐倒伏性の強い中間母本系統「関東PL12」の雑種第1代と、良質・良食味の「中国178号」を交配して育成した品種です。
2.西日本で多く栽培されている「ヒノヒカリ」や、低アミロース品種の「姫ごのみ」と比較すると、育成地(広島県福山市)では出穂期はほぼ同じで、成熟期は4日ほど遅くなります。「ヒノヒカリ」と比較すると、稈長は5cmほど短く、穂長はやや長く、穂数は少なく、草型は"偏穂重型"です。
3.育成地における収量は、659kg/10aで、「ヒノヒカリ」と比較すると2割程度、低アミロース品種の「姫ごのみ」と比較すると1割程度多収です。玄米千粒重は「ヒノヒカリ」、「姫ごのみ」よりやや重く、22g程度です。玄米品質は「ヒノヒカリ」並で、「姫ごのみ」よりやや劣ります。玄米は、「姫ごのみ」と同様、やや白濁します。精米のアミロース含有率は、「ヒノヒカリ」より7%ほど低く、11%程度です。
4.炊飯米は、外観が優れ、粘りが強く、柔らかい特徴があります。また、混米により、食味を向上させる効果があります。
5.耐倒伏性は強く、縞葉枯病には抵抗性を有します。また、トリケトン系4-HPPD阻害型除草剤には非感受性を示します。
*https://www.naro.go.jp/collab/breed/0100/0107/134623.html より
*農研機構HP より
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