ぽぉぽぉたんのお部屋

季節の移ろい、道ばたの草花、美味しい食べ物、映画や友人のこと、想いがいっぱいの毎日をお話します

「イクメン」というより

2018-04-20 | きょうのできごと
扉があいたバスに乗りこむと、すぐ向かいの席に腰かけた。

見ると
肩に鞄をかけた男性がひとり立っている。

後ろ姿には抱っこひもも見える。

すると、右肩の方からかわいい女の子の顔がのぞいた。

動くバスの中で
荷物も女の子も抱えていて
だんだんとずれてくるのだろう。

一度持ち直すように体を少し縮めるようにして
よいしょというように伸びあがると
起きかけた赤ちゃんのような声が一瞬聞こえた。

「んっ?」と思っていると
お父さんは思いなおしたように、空いていた長椅子のような
席に腰かけた。

いままで後ろ姿だったのがこちらを向いてすわったのだが
何と彼は
右と左の両腕に女の子ともっと小さい赤ちゃんを抱えていたのだ。
抱っこひもにいたのは左側の赤ちゃん
右側のお姉ちゃんの方はただ抱えていたようだった。

二人を抱えた姿勢のまま席に座ってちょっと落ち着いたのか
お父さんは静かに目をつむった。

すると目覚めた赤ちゃんと女の子が抱えられながら何かしら二人で顔を寄せるようなしぐさだ

それでもお父さんはじいっと目をつぶっている
両腕の中の女の子たちはお互いを手で触れあいながら確かめあっている。

時々、お父さんはカッと目を開けたかと思うとすぐまた閉じて
何だかだいぶお疲れの様子だ・・・

手にはお姉ちゃんの名前のある布の手提げも持っている

これからどこに行くのだろう~
何かあってお迎えに行ったのだろうか~
それとも
どこかに送り届けるのかしら?

などと思いを巡らしながら・・・
それでもバスは揺れながら進む

乗りこさないでねと心の中で祈りながら・・・

イクメンというより
頼りがいのあるこんながっちりして大きな
お父さんの姿が素敵で
何だかとてもほっこりして、頼もしく、嬉しかった。
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4月になって

2018-04-20 | きょうのできごと
父がリハビリ病院を退院してからは、バスで通っている。

駅から長いこと電車に乗って5分余りで暖かい街へと通い詰めていたが
電車の時間が空けば、それなりに駅内のお店や街のお店などあちこちより道をして開拓もしてきた。

それが今度はバスで街中をあちらこちら迂回してから、坂道を登っていく
今までとは違って昔ながらのうねった細い道が続く
時々は自転車や歩行者、対向車に気を配りながら
バスは徐行したり、電柱を障害物のようによけなが通うのだ

バスを降りてから坂の続きのように登り父のところに着くと
結構な気分になる

それでも部屋からの見晴らしは素晴らしく、山々や白い観音様まで拝めるのだ

花の頃はあちこちに桜やモクレンなどが点在して
春がきたなあという思いが募ったものだ

これからの季節は新緑、若葉と変化してゆくのだろう

いつまでここにいられるのか

夏まではまたどこかに変わっているかもしれない

あとはどこに落ち着くのだろう

不安とあきらめとが入り混じってはいるものの

どんな扉が開かれるのかそれなりに期待もあるものだ
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