ぽぉぽぉたんのお部屋

季節の移ろい、道ばたの草花、美味しい食べ物、映画や友人のこと、想いがいっぱいの毎日をお話します

「17歳のウィーン  フロイト教授 人生のレッスン」

2020-08-26 | 映画のお話
最初から濁ったような水の中のシーン 暗い風景の湖
17歳のフランツ、彼はちょっと変わっている
本当に17歳なの?と思いながら観ていた

アッター湖のほとりで暮らす、かなり風変わりな母子なのかな
と最初は感じたがだんだんそうではなくなった。

生活のあてがなくなり、タバコ店の見習いとしてウィーンへ
ヒトラーが台頭していく時代、1937年、
やがてオーストリアも併合されていく時代の流れのなかで
彼はたばこ店の店主やフロイトと出会い、恋をして成長してゆく
 
水にかかわる夢や幻想的なシーンがとても多く
哲学的で何を暗示しているのだろうと考えて観ていると
難解になってしまう

書き留められた夢やちりばめられる言葉が胸を打つ

わけがある悲しみよりもわけもなく悲しくなる方がつらいのだ

優柔不断だった彼が、やがて勇気と屈しない心を持ち
生きたあかしを掲げるようになってゆく

遺作となったフロイト役のブルーノ・ガンツの演技が素晴らしい
ドイツ語圏の映画に沢山出ている彼は
ヒットラー役も演じている

















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「ファヒム パリが見た奇跡」

2020-08-25 | 想いで
もう帰ることのできない母国、会うことのできない故郷の大切な家族
まだまだママが恋しい幼気な少年ファヒムの厳しい現実

政変が続くバングラデシュ・ダッカ。
反政府運動のさ中、ファヒムがチェスの大会で勝利を重ねていた為の妬みで家族は脅迫を受け、
身の危険を感じた父親が、8歳のファヒムを連れてパリへと脱出

最初こそ難民センターに身を寄せたが難民申請の通訳はめちゃくちゃ
故意に申請できないように通訳をされ、言葉のわからない難民はこれではどうしょうもない

子どもがいち早くフランス語を覚え気づいてももう遅かった

父はファヒムの為にチェスのトップコーチ、シルヴァンの元に通わせる
個性的なシルヴァンの指導は厳しかったが
愛情あふれたよき理解者だったことが幸いした。

実話がもとになったこの作品、
実際のコーチは映画の最後の場面で50代で若くして亡くなったことを知ったが
ファヒムはコーチのグザヴィエが
「とても寛大な人で、何ヶ月もの間彼のチェスクラブでゆっくりと眠らせてもらった」と語っている。
この愛情あふれるコーチの元で
母国でアダとなったチェスが
パリでは亡命を認められ強制送還を免れる術にかわったのだから
不思議な話だ

チェスは彼にとって災いでもあり、幸福の女神でもあり
必死に戦い続けることで彼も家族も救うことができた。
自らの才能と努力とで未来を切り開いたたくましい少年だ

でも強制送還を前にして、居場所のない父親のさまよう姿を観て感じたのは
息子のチェスの才能がなかったら
いったいどうだったのだろうという思いだ


ファヒムはインタビューされた2019年に高校卒業試験に合格して、商業学校に入学したそうだ。
そうしてチェスを少し休んでいる所だと言っていたが今はどうなのだろう・・・

フランスに入国してから11年が過ぎたものの、ファヒムも父親も未だにフランス国籍を取得できていない
フランスでも国籍はそう簡単にとれるものではないのだ
18歳になるまで、ファヒムは、他の子供たちと同様、滞在許可証を持つことができなかったが
19年に成人となり、ようやく取得できたそうだ。
だが有効期限は1年だという。
ファヒムの父親の滞在許可証は4年間有効に更新されたそうだ。
滞在許可証があればフランスで働くことができ、国外旅行もできるが
フランス国籍を取得するにはさらに5年が必要だという。
なかなか現実は厳しい

華やかなパリのあちこちでどのくらいの難民がさまよっているのだろう
コロナ禍で今は観光客もなく、彼らはどうやって毎日を生き延びているのだろう
ど思うばかりだ。





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薬膳サラダランチとランチデザートプレート

2020-08-25 | 美味しかったぁ~
ラペ(LA・PAIX)はかなり有名なお店だが不思議と行ったことはなかった
一度だけもう一つのレストランではない方のラペで
秋田の日本酒のイベントに参加したがもう随分と昔の話だ。

8月31日までのランパスにのっているプレミアムランチ
(とても良かったのでもう一度行きたい)という評判を耳にして
思いきって訪れた。
オープンは12時からなので、それとなく店の前で待っていたが
(お待ち合わせでなかったらどうぞ)と声をかけられて入店
今までの経験からするとランパスの時間ではないと入店を断られたり
時間になってもなかなか案内してもらえなかったりで
あまりいい思い出がないのだ・・・
おそるおそる待っていたのだが、やっぱりいいお店はちがうのね

初めてのお店
一人なのでカウンターの奥の方に案内された
カウンターは白い椅子が二つくっついた形で両端に並べてあり
感染予防策はしっかり守られている様子
やっぱりちがうわぁ

ある意味カウンター席はお店の雰囲気がよくわかり臨場感もあり
特等席だと思う

厨房では男女お二人がが立ち働いている
入り口で声をかけてくれた女性が次々とオーダーを出す
声だけをずっと聴いていたが
たびたび、ありがとうございますと声をかけるのが印象的だった
会話の中でお礼の言葉がたびたび聞き取れ、やっぱりちがう・・・

漢方薬局と共同開発したという期間限定のメニュー
まずは冷たいスープ
よくあるビシソワーズ
なめらかで上品なお味
とてもまろやかで美味しい

抗菌作用に優れる金銀花等7つの生薬をブレンドしたランチとデザートのセットだというが
食べていて薬膳という雰囲気はせず、おしゃれで美味しいランチだった
いっぱいのリーフサラダにはドレッシングがたっぷりかかっていた
ポテトサラダやマカロニの和え物、スモークサーモンにキッシュに
パテにハムやソーセージにローストビーフとお肉も色々あって盛り沢山で美味
パテは全くくせがなくまろやかでフランスパンにぴったりの味わい
添えられたオリーブオイルの中に一ヶ所茶色の液体が落とされていて、
バルサミコ酢かなと思ったのだが酸味ではなく甘みが感じれられた

アイスコーヒーが来て、デザートプレートはアイスの他にも4種類と少しずつちりばめられている
これも薬膳なのね
素晴らしい~おいしい~

コロナ禍の時季、7つの抗菌作用に優れた生薬ブレンドのランチ

美味しくて接客もよくて丁寧でなんてすばらしいのかしら
カテキン緑茶のドリンクも気になる

実はこの後、映画を観るつもりでいて
どんなペースで食事が供されるのかとダメ元だった
55分開始の映画は遅くとも45分ごろには入館したかったが
たぶん無理だろうとあきらめて、ラペを選んだのだった
何と入店から30分程で予定通り堪能できたのは驚きだった・・・

食べるペースの異様な速さと
時計を2度程カウンター下でチラリと見たのが
見つかったのかもしれないが・・・

31日まであとわずか、このランパスを使いきりたい思いでいっぱいになった


LA PAIXフレンチ / 広瀬通駅青葉通一番町駅あおば通駅
昼総合点★★★★ 4.0








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おろしそば  そば処「鷹の羽」二日町店

2020-08-24 | 美味しかったぁ~
「鷹の羽」さんはランパスでよくお見かけしていたので
店名は存じ上げておりましたが今回、初めての訪問です。

11時から営業しているので、混む時間を外していくことができました。
市役所の北側方面、来たことがあったようなないような道です。
「こんなところにあったのねぇ」という印象です。
入口ドアが重たくて戸惑いました。
引き戸かと思ったけど、引くドアだったのかしらと思案しました~

中に入ると、し~んとしていて
がらんとしていて誰もいない・・・
ちと早すぎたかなと、しばし立ちすくみ、
そして勇気を出して、お声掛け
奥の厨房の方で人の動く気配がしてほっとひと安心。

かんかん照りの外から中に入ると薄暗く感じて
入口右のお会計の所のベルはさすがに気づかなかったのです。

意外と今風のきれいなお店
カウンター席がずらりとあって、お一人様も気楽です
出されたお水がいまいちぬるくて気が抜けました。
外が凄く暑かったからでしょうね。

ランパスで770円のおろしそばが500円也
ほどなくして、大根おろしにかつお節がのったものと
ネギとわさび
みずみずしくしっかりしたざるそばがやってきました。
ざるそばには刻み海苔がちょこっとのっていますね。

枕崎産の本節と亀節、宗田節をじっくりと煮出したというつゆは
私には結構甘めです。

ほどなく蕎麦湯も置かれて、ああおそば屋さんに来たんだあという感じがしました。

テーブルには「出羽桜吟醸本生」の案内札が置いてありました。
おいしそうだなあ・・・
いつかおそば屋さんで一杯やってみたいと思っているのですが
16時までの営業のようです。
昼下がりにおつまみと山形のおそばで一献、あこがれますねぇ



p>鷹の羽そば処 二日町店そば(蕎麦) / 北四番丁駅勾当台公園駅広瀬通駅

昼総合点★★★☆☆ 3.2






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「パブリック 図書館の奇跡」

2020-08-13 | 映画のお話
大寒波の夜、行き場をなくしたホームレスたちが立てもこり!?
エミリオ・エステベスが制作・監督・脚本・主演の作品
エミリオ・エステベスは知らない俳優だがどこかでお目にかかっていたのかもしれない

自殺したロビン・ウイリアムスをふと思い出した。
何となく感じが似ているような気がしたのだ・・・

オハイオ州シンシナティ
緊急シェルターがいっぱいで行き場がないホームレス70人余りが図書館に泊めてくれとやってきた
朝も図書館前に遺体があり知っている顔だった
ホームレスはいつも図書館を利用している常連さんたち
苦境を察した図書館員のスチュアートは彼らと一緒に立てこもることになってしまい・・・

誰も好きでホームレスになるわけではない
ふつうの父親だったり、退役軍人だったり、どこかで狂った人生
警察側の交渉人にも実は行方不明の息子がいて薬に逃げてさまよっていた。
アメリカの底辺、深い闇を見たような気分
視聴率やうわべだけのマスコミ、市長選挙に立候補している検察官の点数稼ぎや宣伝やら
自分の思い通りに利用しようという連中やさっさと片づけたい者たちがそれぞれの思惑でかき回す。

メディアテークがオープンした時もそうだった。
超有名な建築家の建物は斬新で注目されたが
たくさんの警備員がいて建物内や図書館で日中過ごすホームレスたちを監視していた。
トイレを周り、個室で眠らないでくれと声をかけていた。
スマホのない時代、若いホームレスはいつもネットをして過ごしていた。
安全で冷暖房のきいた建物の中、日中ソファを占領して眠るホームレスも目についた

堅実で優しく、人間味のあるスチュアート
彼は本に救われ、ホームレスから脱出して
資格を取り図書館に勤めていたのだ。

いったいどうなるのだろう
でっち上げられ、利用されて投獄されてしまうのか
命の危険さえ感じ気が気ではない展開もあったが
図書館長も仲間に加わり
時々笑わせてくれる場面がちりばめられ救われた
善意ある人たちの行動も嬉しかった

ホームレスたちの目が澄んでいた
真剣な目、相手を思う優しい目

劇場はコロナの影響で間隔をあけた席だったが
近くに座っていた女性はしばらく泣いていた様子で
すぐには席を立てなかった






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銀座 縁

2020-08-13 | 美味しかったぁ~

エスパル東館2F北側の奥、焼き鳥などのショーケースの横にちょっとしたカウンターがあり
以前から気になっていた
サラリーマン風のおじ様たちが唐揚げ定食を召し上がっているのを見かけたが
なかなかそこに入りこむ機会はなかった
映画を観終えて、12時少し前、エスカレーターを上がると
売り場はがらんとしていて
カウンターも誰もいなかった。
今日はお盆の13日だがコロナの影響でこんな様子なのだろう
一度食べてみたかったこちらの唐揚げ
からあげ丼680円にしてみた
(10分ほどかかります)といわれて待っていると
そろそろ通りかかる人がちらほら見えてきた・・・

千切りキャベツと半分にカットした唐揚げが6個のった丼が
前から失礼しますとカウンターに載せられた
ほどなく持ってきた壺は何だろうとあけて見ると
壺漬けたくあんが入っていた~
ネギととろろ昆布の入った椀のみそ汁はとてもおだしがきいていておいしい
唐揚げも3個分が半分にカットされていて食べやすい大きさだ
(お熱いのでご注意ください)といわれたので
慎重にかぶりついた
とにかくやわらかい
カラッと上がっていて油臭さもない
こんなにやわらかい唐揚げははじめてかもと思いながら
これなら高齢の方にも幼子にもいいなあと思ってしまう

B1エスパルキッチンに入っている「日本一」の系列店なのだろうか・・・
お値段も少し高めのようなので
ワンランク上の銘柄鶏を扱っているのだろう
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鶏だしおでんと骨付き鶏 ひなや

2020-08-10 | 美味しかったぁ~

ランパスのプレミアムランチコーナーに載っていたうどんが気になっていた
パルコ1階なのでふだんの通り道

天ざるうどん¥1518➡¥1000也
てっきりうどんやさんと思っていたが鶏やさんのようだった

入り口がいまいちわかりづらいのはコロナのせい?
カウンターの椅子の後ろを通って中に入る感じが気になるが
これもコロナの影響で店内をしきっているせいなのだろうか?

まず気になったのがおかまと明太子とお漬物
食べ放題らしい・・・
カウンターの並びの方は何度かおかわりして小皿に明太子と漬物をとってきていた
でも、私にはそういう案内はなかったので「?」という感じだったが

ごはんの方のサービスのようだ
そうして、うどんの方はプラスしてご飯を付けるとこちらの
コーナーが利用できるようだとあとから理解した

セルフでお水もご飯もおかずもとなると、この時節、気になるのは致し方ないが・・・

うどんのつけ汁があっさり、きりりと2種類あるというので
しっかりめの方を頼んだはずが来たのは色が薄かったので聞いてみたら違っていたようだ

薬味がほんのちょっとすぎて、私にはいまいち存在感がなくて寂しい

揚げたての天ぷらはエビが2本も入っていて豪勢だったのだが
食べ進むうちにだんだん衣が気になってきてしまった・・・

つけ汁の味も麺の味わいもいまいち私の好みではなかったようだ

うどんではなく今度はご飯にして明太子と漬物を堪能してみたい気もする
骨付きもも肉やおでんを地酒と一緒に味わいたいお店のようだ
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サンダーロード

2020-08-04 | 映画のお話
2016年サンダンス映画祭が熱狂したワンカット12分の短編グランプリ受賞作『Thunder Road』から奇跡の長編が誕生
監督・脚本・編集・音楽・主演:ジム・カミングス
との見出し

母の葬儀で踊りだした不器用で憎めない男のおかしくも心温まる
涙のサンダーロードムービーとのふれこみ

母の葬儀でのあいさつのシーンから始まるのだが、
ポケットに手を突っ込んだジミーの挙動不審さにもはやあきてしまいそうになる
(この映画、失敗したかなあ)との思いが一瞬かけめぐったが何とか最後まで見終えた。

妻とは別居中。
仕事も失敗続き。
挙句の果てに娘の親権まで奪われてしまう
親友の紹介してくれた高額な弁護士を雇う為に売り払ったのは
母の大切な形見のバレー教室

大切なものを次々と失っていくジミーのドタバタが哀しいが不快感がつのる
情緒不安定で衝動的で
感情の高ぶりと共に何をやっているのかわからなくなる様はどうもついていけない
時たま、ふっと笑えるようなシーンがいくつかあり救われながらついてゆく

こういうのは私の一番苦手なタイプ・・・
でも、心の純粋さは伝わってくるからいたいけなのだが・・・
悲しくてやりきれない思い、どうしようもない運の悪さ
じっとしていられない自分のさがへの後悔が永遠に続くのかと思ったのだが・・・
彼のこのエネルギーがただただうらやましかった

ホント、元気だよね
まだまだ若いのだからやり直せる
見守ってくれる親友もいるし、子供とはなれるのは今だけだよ
いつか笑って会えるはずと教えてあげようと思っていたら
震える娘をしっかりといだくことができた

人生なんてこんなもんだよね、きっと

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