久々のドイツ映画。
たくさんの人が「グラスホッパー」を観に来ていた中で
(やっぱこっちでしょう)と私が選んだ映画は正解だったかな
主人公はいてもいないような透明人間と自分を表現するベンヤミン
父はおらず母は自死し、認知症のひどくなっていく祖母との二人暮らし。
孤独で冴えない彼がのめりこんでいったネット世界、そしてハッカー行為
好きな女の子のために試験問題を盗みに入った大学であえなく捕まり
矯正労働の中である男と知り合う
彼の個性的な仲間二人も加わって天才ハッカー集団クレイに
お遊びで始まった行為は金融業界や連邦情報局まで及び・・・
殺人事件に巻き込まれてしまう
絶望的な人生の迷子だったベンヤミンが
光りだし、天才ハッカーとして活躍していく
青春物語、成長物語と言ったらいいのだろうか
マインドファック ムービーやスリラーという触れ込みで
ハリウッドでリメイク権の争奪戦だとか
ほの暗いイメージのガッシリとしたベルリンの街
ふだん何気なく使っているネットのリアルとバーチャルの地下社会
サイバーマフィアの存在など
ぞっとするようなネットの裏側を見る思いだった
それでも変化のない内容に退屈さを感じた
そうしてごちゃごちゃ感も
後半は急展開し「ファイトクラブ」を思い起こし
あ~そうだったのかと思っていると
また一回転の結末
腑に落ちない点もいくつかあったり
うまく行きすぎだろうと思うのは
老婆心なのだろう
ネット社会のやり取りを
電車の車内でマントに仮面をつけて表現したのは
とても分かりやすかった
さあ、ハリウッドではどうリメイクし、料理してくれるのだろうかしらね