ぽぉぽぉたんのお部屋

季節の移ろい、道ばたの草花、美味しい食べ物、映画や友人のこと、想いがいっぱいの毎日をお話します

「あの日 あの時 愛の記憶」

2012-10-12 | 映画のお話
受付あたりには誰ひとりいなかったので
ガラガラなのかと思っていた。

でも受付を終えて目を移すと

まだ平日の9時過ぎだというのに
ご婦人たちがたくさんいて
話し声がさざめく空間になっていた。
この頃のフォーラムは
できた頃とは随分様子がかわってきていて
ちょっと嬉しいような

たったひとりで朝一番の映画を見たこともあった
そんな昔のことが少し懐かしい



あまり期待していなかったのだが
ユダヤ人強制収容所
極限の中での恋
妊娠と流産
のどかな自然と張りつめた生活
ドイツにソ連にと占領されるポーランドの哀しさ
抵抗運動をする息子たちを持った気丈な母の悲哀が
現在と過去を交互に紡ぎ合わせて
進んでいく


ポーランドの強制収容所での恋
死を待つ過酷な生活
手に手をとって脱走できただけでも
幸せだったふたりだったが・・・

「彼は命の恩人」と
妊娠させた彼も自分を受け入れない彼の母親も恨まず
たくましく生き抜いてきたハンナ

今はニューヨークで
やさしい夫と娘と暮らしてはいる


当然、私にはそんな愛の記憶はないけれど
でも映画はいい
自分もその世界に入れるから

夫のお祝いのパーティもそっちのけで
必死に彼の居場所を捜しつきとめて
受話器を持つハンナ
ポーランドに会いに行ったハンナが
バスを降りるまで
そうして降りてからも
気になって仕方がなかった

昔観た映画では
すれ違いを繰り返してやっとめぐり会った若い恋人たちが
バスのステーションで追いついて
めぐり会えたはずだったのに・・・
魂だけが彼に会いに行っていたから

そんなふうな場面を思い出してしまうペシミストなので
どうか無事会えますようにと祈るような気持ちだった

あれから再会した二人は
どんなふうに声を出し合ったのか
何を話したのか
もうわかっていることだけれど

終わり方がよかった


そうして
家を出たハンナのことを
「病気で死んだ」と息子に話した母親の気持ちを思った
私ならどうしただろうか
大切な息子たちが帰って来ない孤独な中で
ハンナにやさしい声ひとつかけなかった母
後悔して亡くなったのだろうかと
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「最強のふたり」

2012-10-11 | 映画のお話
実話とのことで最後に
本物の「最強の2人」が小さく映し出されていた。

以前、似たような内容の映画を観たような気がして
観ているうちに
アメリカ的な感じが強くなってしまっていて
ふとフランス語に気づいてハッとしたり
ちょっとばかり変な気分だった。

内容的にはまあまあというところだろうか。

考えてみるとシリアスな内容なのだが
ユーモアたっぷりに
あっさりと描かれているのがよかった。

題名にもうひと工夫あってもいいような気もするが・・・



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「金木犀の日」

2012-10-05 | 草花のささやき
今年の金木犀の日は10月2日

1日は台風一過でとてもいい天気だった。
そうして2日は雨ふりだった。

午前中用事があって訪れたお宅のあたりで
金木犀の香りに初めて気づいた。

雨だったから香りが飛散せずにこもっていて
気づかせてくれたのかもしれない。
まだ百日紅も芙蓉の花も
当たり前のように咲き誇っているものの
秋が確実に訪れているのは嬉しいものだ。

翌日実家に行くと
玄関先に金木犀がいけられていて
庭の金木犀が今年はたくさん花をつけて香っていた。

枝が茂って邪魔だと母がのたまうので
折って沢山抱えて地下鉄で持ち帰った。

すれ違いざま何人かの方が
「あら金木犀」と言っているのが聞こえた。

同じマンションの知り合いの方たちに少しおすそ分けしたが
のこりをテーブルの上いっぱいに
花瓶をあれこれ集めて挿すと
香りがあふれた。


ことあるごとに
金木犀の香りに包まれて
幸せな気分に浸っていたが
連れ合いには全く香りがわからないとのことで
心配というより何だか気の毒になった。

先月中ごろあたりから
彼岸花も金木犀もいつになるのだろうと気になっていたが
9月は本当に暑かった。
18日まで真夏日の日が16日もあって
それでも秋はやってきたのが嬉しい。

彼岸花も28日に
バスの中から咲いているのを見かけていたから
ひと区切りついたような気分だ。




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