ぽぉぽぉたんのお部屋

季節の移ろい、道ばたの草花、美味しい食べ物、映画や友人のこと、想いがいっぱいの毎日をお話します

今年の「金木犀の日」

2011-09-30 | 草花のささやき
毎年、金木犀の香りを感じ始めたその日を
「金木犀の日」と名付けている私。

今年の金木犀の日はなかなかやってこなかった。

実家の金木犀は23日になってもまだレモン色のかたいつぼみだったし、
暑さの影響は随分とあったようで何だかつまらなかった。

そうして29日も何でもなかったはずなのに
翌日の30日、一番町の金木犀が一斉に香っていることに気づいた。

前日の29日も同じお店の前に立っていたはずなのに何も感じなかったのだから不思議だ・・・

あちこちに金木犀の木はあるのだから、
少しぐらい気の早い金木犀があってもいいはずなのに。

そうしてこの日も前日とは違ってちょっとうっとうしい湿り気の多い日だった。
香りと天候の関係にはうなずかないわけにはいかない。

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昆布でお料理 「塩コンブでゴーヤーチャンプルー」

2011-09-28 | 美味しかったぁ~
いつのころからか、わが家の食卓には海藻類がたりないなあと思っていた。
時々むしょうに芽かぶが食べたくなる。
でも売っているのは韓国と中国産で
なじみの三陸産がすっかりなくなってしまったのが淋しい。
震災前にあふれんばかりに並んでいた早春の味、
わかめや昆布の新物やめかぶ類が何だかなつかしい。

何時間も並んで最低限必要な物を買っていた時期が
おさまって気づくとそうなっていたのだ。

昆布なら買い置きのものがあるし、
保存も効いて便利なので上手に使いこなしたい。

ゴーヤーを頂くことが最近多くて、白いもの、緑の濃いものと
楽しんでいる。
塩コンブで味付けをしたゴーヤーチャンプルーを作ってみた。
付け合わせはいつもはソーセージやツナだが
今日は揚げかまぼこをスライスして入れてみた。

白いゴーヤーをスライスしたものをゴマ油で炒め
揚げかまぼこを加え、塩コンブに砂糖と塩こしょうをして
卵を絡めた。

やわらかい苦みが過ぎ去った夏を思わせる。
ビタミンをしっかりとって
急に涼しくなった秋風をここちよく過ごしたい。

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「ビューティフル」

2011-09-19 | 映画のお話
友人から「暗い話だけれど後味は悪くなかった」とメールをもらって
何とか時間を作って映画を観に走る!

バルセロナの闇社会に生きるウスバル。

体調の変化に病院を訪れたものの
あまりにも不器用な看護師の女性から注射器を取り上げ
自分で血液を採取する場面からいらだちがあふれてくる

あとわずかな余命の宣告を受けて
2人のまだ幼い子供たちと食卓を囲むシーンが
何度か登場するが愛情豊かな父親でしかない

場面がすすむうちに
やがてこころを病んで別居している妻との関係や
スペインの底辺に住み着いている
アフリカや中国の人々の
貧しい生活と危険な仕事
すれすれの暮らしや生きざまを知った

日本は何だかんだと言ったってのんびりだよねと
思ったら、被災地に住む私でも不謹慎だろうか・・・

でも真摯で心根の優しい彼だから
残される子どもたちの為に必死で毎日を生きて
静かに死んでゆく~

すごく凹むできごとがあって
ウツウツしているこの頃だけれど
自分の人生、毎日のささやかなくらし
しっかり見つめて精いっぱい生きていけないのかなって
自分を諭されるようなそんな作品だった

この作品でハビエル・バルデムはカンヌで男優賞受賞とのこと




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「木洩れ日の家で」

2011-09-06 | 映画のお話

えらく不機嫌そうな女医のもとに
律義そうな礼儀正しい老婆が診察に訪れて、
いきなり「裸になってここに寝て!」と言われたことに立腹して
すて台詞を残して病院を出ていくシーンから始まる。

久しぶりのモノクロの映画、
どんなふうに展開するのだろうと期待を込めて見ていても
淡々と彼女の日常が描写されていくだけで退屈になってくる・・・

それでもしわいっぱいだがやけにチャーミングなおばあさんと
愛犬のしぐさや表情に
だんだんと惹かれていってしまう。

若い時はどんなにか美人だったことだろう。

その片鱗を追いながら、彼女の豊かな表情に魅了されてゆく。

愛犬も愛嬌がありかわいらしい。
そうして彼女も実にかわいらしいのだ。

古い古い屋敷の昔のガラスのゆがみが美しい。
そのガラスを通して眺める庭の風景とのぞき見る隣人たちの様子。

どうやら私の想像していたのぞき見するおばあさんとはちょっと違っていたと思いながら
勝手に「アメリのような」と想像してしまったことを後悔する。

観てゆくうちにこの老婆があんなだったらおかしいことに気づく・・・

若かったアメリが年を経たならどんなだろうか・・・

地味な風景と質素な暮らしぶりは一昔前の時代を思わせるが
中盤、少年が「バーチャン」と言うのを聞いて
おばあさんのことを「バーチャン」と呼んでいた過去の作品を思い起こした
これはポーランドの日常の光景なのだろう。

退屈な作品のようでいて、ちょっとコミカルで、結構シリアスでじわじわと奥が深い。
日々老いてゆく不安、息子への思いと希望が裏切られ、現実を知ってしまう彼女
深い失望、そうして自分でやりとげることを決意する。

最後まで自分らしく生きる気高さとしなやかさ。

犬と子どもたちの声、木立の葉ずれのざわめきが彼女をいろどる。
ゆれるブランコのさまざまな思い出と彼女の深いしわが交錯してゆく。

見終えて
こんなふうに生きて、こんなふうに死ねたらいいのにと思ってみたりする。


最後の風景で一面に咲くあの木の花はアカシアだろうか・・・
ちょっと色をつけてほしかったなあという思い
木漏れ日をカラーでしか想像できなくなってしまった
私の感性にがっかりしながら 席を立つ。

しわの中にしっかりと浮かぶ美しい目鼻立ちに
それはきれいな女優だったのだろうなあと想像しながら
彼女の今の充分な美しさもしっかりと感じていた。

実年齢も91歳という女優ダヌタ・チャフラルスカの素晴らしい演技に感動、そして拍手!
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