ぽぉぽぉたんのお部屋

季節の移ろい、道ばたの草花、美味しい食べ物、映画や友人のこと、想いがいっぱいの毎日をお話します

「秋の日に」

2014-10-17 | きょうのできごと
母と病院に行くのは久しぶりだ。

春に耳鼻科をかえた時に
妹といっしょに付き添った時以来だからもう半年になる。

始発のバス乗り場に並ぶと
高校生たちも列にたくさんいて不思議な感じ。

40分ほどかけて実家に着き
母と歩いてかかりつけの病院に向かう。

病院までは上り坂で
昔は登ったはずなのだがこんなに急だったかしらと思う。

母と並んで歩いているつもりなのだが
母の歩みが速くて何だか落ち着かない。

どうしてこんなに早いのだろうと
自分のテンポを何度も調整して並んで歩く。


そうして帰りはもっと母のスピードがアップした。

「もう少しゆっくり歩いたら」と言うと
「これ以上ゆっくり歩けない」とのたまう。

おまけに癖なのかポケットに手を入れて歩こうとするので
「ポケットに手を入れないで下さい。転んだら危ないでしょ」と
注進する。

あまりにも早いので
腕を組んでゆっくりと歩いてもらおうとするが
「ゆっくり歩くと腰が痛くなるから」と
小走りの速さをゆるめたくないようだ。

もしかして(下り坂で自分でスピード調整ができないのかしら)と
「ストップ!」と号令をかけてみた。

止まってはくれるがいまいち反応が遅い。

何度か「ストップ」をかけては
止まらせながら
機能訓練を試みてみる。

何十年も平地に住んでいる私の歩みは
ここ数年でことさらゆっくりになった。

母は違う。
この坂を年々年老いながら
だんだん遠くなってゆく店を目指して駆け上がっていたのだ。

やがて「ストップ」をかけ合いながら家に帰りついた。

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