てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

国立病院岡山医療センター

2007-11-15 20:31:37 | 健康と医学
 義弟が国立病院機構岡山医療センター(旧国立岡山病院)呼吸器科で精密検査を受けた。血液検査と造影剤を入れてCTスキャンの結果、佐藤利雄先生の見立てによると「充実性結節(12㎜大)」で、良性腫瘍とのこと。義弟の左下肺の「白い影はシロ」との診断に安堵した。

 旧国立岡山病院は平成13年3月に閉院し、同4月現在地に国立病院岡山医療センターとして開院した。初めて建物内に立ち入ったが、未だ新築の香りが漂うような綺麗で清潔な院内で、行き届いたサービスに驚いた。
 午前8時半のアナウンスとともに、外来受付職員一同が整列し、立礼挨拶で患者を出迎える。患者に癒しの場所を提供するために‘花と笑顔の病院’をキャッチフレーズにしているだけのことはある。

 旧岡山国立病院にまつわる二題。
 《おっぱい先生》
 同病院の小児科医長を務めた山内逸郎先生(1923年~1993年)は、日本の未熟児医療に多大な貢献をされた。元祖おっぱい先生こと故山内先生は、母乳哺育を成功裏に開始するための必要十分な条件を「山内3.5カ条」としてまとめておられる。
~「山内3.5カ条」~
1)出産30分以内に、初回授乳をさせること。
2)出産24時間以内に、7回以上(初回授乳は含まず)飲ませること。
3)出産直後からの母子同室、母子同床にすること。
3.5)乳管開通操作を陣痛が起こったら、始めて、乳管のつまりを取っておくこと。

 また美智子皇后が皇太子を始めとする、3人のお子様を乳母ではなく御自分の母乳で育児され、皇室に新風を吹き込まれた。これには山内先生が美智子皇后に、母乳育児を進言されたというエピソードはあまりにも有名である。

 『母乳は愛のメッセージ』(1984年11月山陽新聞社刊)では、わが国初の五つ子を救った名医山内先生が母乳のこと、育児のことなどを感動的に語っておられる。


 《名医とは》
 わが三男は生まれて間もなく「痔ろう」と告げられ、当時肛門科で有名なO医院で手術といわれた。親としては新生児にメスを入れるのは忍びない話で、併せて当時の岡山国立病院小児科を受診した。同病院の青山興司医師(現院長)は「痔ろうなんかではない。手術の必要もありません」とO医院とは全く逆の見立て。あれから32年経過したが、何事もなく今日に至っており、誤診の怖さと同時に「名医とは」を思い知ったものだ。


***** 国立病院岡山医療センターから患者さまへの約束 *****

1:患者さまは人格、価値観が尊重され、安全で良質な医療を公平に受けられます。
2:患者さまは十分な説明と情報提供を受け、納得したうえで、治療方法などを自らの意思で選択することができます。
3:患者さまはご自身の治療について、他の医療機関の意見を求めることができます。
4:患者さまは個人情報について秘密が守られ保護されます。
5:患者さまは自己の診療情報について、開示を求めることができます。
コメント (8)
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