てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

蒼蠅と驥

2010-10-21 09:52:00 | ビジネスと社会
 『“蒼蠅驥尾に付して千里を渡る”と申しますが、一生懸命頑張りますので、どうかお導きのほど宜しくお願いいたします。』

 遡ること15年前、職場の歓迎会で新たに同人として加わることになった大先輩(当時60歳を超えていた)が謙遜して挨拶されたひとことが心に残っている。よくよく考えれば真にもって他力本願な言葉ではあるが・・・。

 蒼蝿は青バエ、驥は一日に千里を駆けるという伝説の駿馬。青バエのようなつまらない凡人も、優れた先達に付き従っていけば相当な事を成し遂げる事ができる、と言う故事・格言である。

 なお、この言葉は『碧蘿(へきら)は松頭に懸りて千尋を延ぶ』と続く。自身は這いつくばるだけのツタも、高くそびえる松の木にからめばその高さにまで達するの意。

 自身を顧みるに正しく“蒼蝿や碧蘿”に違いないが、お陰なことに周り(驥や松)に支えられてここまで務め上げられたことに感謝している。

 『実るほど頭を垂れる稲穂かな』とは好きな言葉で、生活信条の一つにしているほどだが、冒頭の諺とともに、その意味合いを身を以て実感する年になった。
コメント (2)
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