修道院に入って初めて知ったことの一つ、それは、いわゆる「馬小屋セット」の飾り付けで、幼子は24日夜のミサまでは飾らないようにする、ということです。まだお生まれになっていない時間を、藁が敷かれたかごを囲むようにして「待つ」というかたちで、他の像をみんな置いていくのです。深夜ミサの直前か直後に忘れないようにおくことが、ささやかな楽しみでした。(ちなみに、よそでも皆同じようにしていたかどうかは知りません。)
今ではほとんどの場合、飾り付けと同時に置いてしまっていますけど。うっかり後で置こうとして隠しておくと、肝心のその時に、どこにやったか忘れたり、置くこと自体忘れてしまったりという危険性があります(笑)。最近の馬小屋の飾り付けは簡易化されたものもあって、幼子の像が飼い葉桶に張り付けられていたり、場面そのものが平面上に描かれていたりして、別に扱えないというケースも多いみたいで。それに実際には、幼子はすでに2千年前に来てくださったのですし。
父なる神のこの無償の愛に感謝して、今年も主の降誕の日を準備したいですね。