子ども時代はよいことなど何もなかったと
語る人と時々お会いしますが、
過去はもはや変えることはできません。
嘆いても恨んでも、
厳然と存在した過去の出来事として記憶に残っています。
そんな過去に向ける現在の自分の視線は変えられます。
過去が足に絡みついて前に進めないというときは、
振り返る視線をほんの少し柔らかく、広くしてみると、
痛みに歪んで見えている記憶が幾分かでも
暖かみのある色合いに変わっているかも知れません。
わたしたちの過去の思い出がさらに暖色に
塗り替えられていきますように、祈りのうちに…