アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

新年最初の嬉しい話

2010年01月27日 | Weblog
 あまり電話がかかってくることもない我が家に、電話がかかってきた。家人が応対に出た。私は、書斎で聞き耳を立てていました。しかし、芥川賞関連の電話ではなさそう…。電話の内容は…

 「私は、杖立温泉○○○工房の鷹村(仮名)です。何度かお電話させていただきましたが通じませんでした。そのため、息子さんのお嫁さんへ電話させていただきましたが通じませんでした。息子さんへは通じまして、お宅さんの電話番号が変わったかどうか確かめさせていただきましたら、変わっていないということでした。結局、私どもの電話の控えが間違っていたことがわかりました…」

 ここまでが、前置き。長いですが、誠実さが伝わってきます。前置き段階では、家人は相手が何者か分かっていない…
 「あのうー、御面倒をおかけした末に、お電話をいただいたのは分かりました。ところで、御用件は…」
 「竹炭石けんの代金の件なのですが…」 
 ここで、電話の主が、我が家愛用の竹炭石けんの工房からだと判明。しかし、お正月に工房側から電話がかかってくる…一体、石けんの代金がどうしたのか?
 「実は、年末に計算しましたところ、お宅さんから720円を多くいただいていることが判明いたしまして…。誠に申し訳ありませんでした。返金につきまして…」

 この○○○工房さんは、皆さんにお勧めしたいです。
 まず、「竹炭石けんそのものがいい」。世界で一番良い石けんではないかと思います。
 第二に、インターネットでは注文できないところがいい。電話かファックスでの注文受付。インターネットで買い物をする場合、顔が見えないため不安になることがあります。電話で話すと相手の人柄まで見える。安心します。
 第三に、送られてくる品物に、手書きのお便りが添えられている。コピーしたものではなく、本物の「手書き」。しかも、数行の決まり文句ではない。達筆の心温まる文章。電話で話したことをしっかりと覚えており、「息子さんの御結婚おめでとうございます…」とかも書かれている。ここまでやるか!恐縮してしまいます。現代は、手書きの手紙をいただくことが稀になっております。私の場合は、字がすこぶる下手で申し訳ないのでワープロ書きにしているのですがね。言い訳すんなってか?

 そしてこの度の「720円の返金」。このような誠実な会社が今の日本にあるところが嬉しい。私が、竹炭石けんの支払いを精査してクレームつけたりするはずがない。放置しておいても、不都合など発生しない。それなのに、息子夫婦にまで電話して所在をつきとめ、返金してくださる。日本人の武士道が、阿蘇の山の中の杖立温泉には生きている。新年早々感激しました。嬉しいです。
 720円については、次回注文の時に割り引いてもらうことにしました。現金封筒で送ってもらうと、迷惑をかけてしまいますから。