アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

生きていることに感謝…

2010年01月31日 | Weblog
「無常の風は時を選ばず」「朝に紅顔ありて夕べに白骨となる」「露の命」
人の命…明日をも知れぬではなく、1秒後さえ知れない。

 先日、片道80kmほどをドライブして通夜へ行ってきました。通夜へは、幼友達のT君(62歳、男性)を乗せて、私の車で行ってきました。
 それから1週間後。T君の奥様から電話、「昨夜主人が・・・」。
 驚いたなんてもんじゃない。平静のつもりなのに、血圧が上がってふわふわしてしまいました。

 T君夫人の話…(夜の9時過ぎ)風呂から上がって、日本酒を少し飲んだ。「アアッ!」とうめいた。
「どうしたの?」
「大丈夫だ…」
 と、いう会話があった。そして再び「アアッ!」。
「脈がとれませんでした。救急車を呼び、心臓マッサージを続けているうちに救急車が到着。病院へ運ばれましたが…」(奥様は、看護師)

 数秒前まで普通に生きていて、次の瞬間、帰らぬ人となる。このようなことが起こる。ショックです。つい1週間前に、一緒に通夜へ行ってきた…。

 T君は、13年間人工透析をしておりました。1週間前、「不整脈が出始めてよぉー、ペースメカーを入れるんだ」と、言っておりました。
 心臓ペースメーカー。シンプルなストップウオッチほどの大きさ。それを体内へ入れる…。そこで、「大変だね」と、言ったところでしょうがないので私は、「あんなの、手術のうちに入らないだろう」と言った。「そうだ、どってことない」と、T君は強気でした。
 年賀状には、「・・・これからの人生楽しくやろうぜ」と書いてありました。
「俺、70まで生きればいい」というフレーズも何度も聞きました。

 死因は、「致死性不整脈」。私は、不整脈が毎日何度も出ます。気持ちが悪いものです。しかし、「不整脈で死ぬ人はいない」という根拠があるのかないのか…ありがたいフレーズをたよりに、我慢します。たいてい1時間以内に、正常な脈に戻ります。(心房細動)
 致死性不整脈は、心室細動ですからすぐに死んでしまう。救急車?1分以内に処置していただけると、生き伸びられる可能性が少しはあるかと思いますが…。

 介護されて、たくさんの人に長年にわたり迷惑をかけて死にたくない。しかし、T君のように、自分自身が死んだことに気づかないぐらい突然に死ぬ…これも良い死に方とは思えない。ポイントは、「年齢」ですね。100歳まで元気で、誕生日の翌日ポックリ・・・。これが「夢」だな。露の命…。

 超現象については、あまり信じないのですが…昔、T君の近所に住んでいた老医師(葬儀に来ていた)の話…
 「T君から年賀状が来たんだよ。(50年以上もの知り合いなのに)初めての年賀状なので、どうしたのかなあと思ったよ。いろいろ書いてあった…。新聞の死亡広告など見ることもないのに、T君の死亡広告を見つけたんだよなあ…。不思議なことがあるよなあ…」なお、T君が13年間にわたる人工透析をしていたと聞くと、老医師は、「ああ、そりゃあダメだ!」とキッパリ…。
 実は、超現象は我が家にも起こった。T君の遺体が、通夜の会場へ運ばれる時刻のこと、我が家にドーンと大きな音がして、家全体がガタガタと揺れた。上空を戦闘機が飛んでいたわけではない。地震でもない。家内は、「T君が来たんだと、とっさに感じた」と…。そんなことはあり得ないと思うのだが。あったら、おもしろいのですがね。
 一緒に通夜へ行って、車での往復4時間もの長時間にわたって話をしたのも、単なる偶然でもなかったのかな…。
 次は自分かも知れない。せいぜい、身辺整理をします…。