アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

元白虎隊隊士が米国超難関大学に留学…

2014年07月10日 | Weblog
 「元白虎隊隊士 山川健次郎」というと、「白虎隊は自刃して果てただろう!生き残りとはどうゆうわけだ?!」とおっしゃる方もおられる。
 飯盛山が強烈すぎるので、致し方ないかも。白虎隊はおよそ340人いて、290人が生き延びたわけで…飯盛山で自刃したのは、20名。

 山川健次郎は、鶴ヶ城(若松城)に籠城していた。開城となった後、謹慎していた。その山川健次郎に、「越後へ脱走せよ」との藩命が出た。藩命が脱走せよ?何故に?後の山川健次郎は、その清廉潔白な人柄から、社会を導くという意味で「星座の人」と呼ばれたのですが、年少の頃から、頭脳明晰、身体強健、清廉潔白だったらしい。そのため、会津藩と長州藩が話し合い、「会津の将来を山川健次郎に託す。よって、脱走させる」とした。

 それからの山川健次郎は・・・長州藩士・奥平謙輔の書生→アメリカへの国費留学生に選抜され渡米→ イェール大学で物理学の学位を取得→東京大学初の理学博士号→東京帝国大学総長→ 貴族院勅選議員→ 九州帝国大学の初代総長→再び東京帝国大学の総長→京都帝国大学の総長を兼任…。凄いというか素晴らしい人物。

 元白虎隊士の山川健次郎は、修身(道徳の時間の道徳と混同している人たちもいますが…)の教科書調査部長に就任したことがありました。
 山川健次郎は、修身の読み物教材から、イソップの寓話を削除しました。どの話が気に入らなかったか?
 「馬が背に載せられた重い荷物が嫌で、川でわざとに転んだ。荷物はくずれ、川に流れていった」
 山川健次郎は、「この馬の如き奸智(かんち:悪知恵)を子どもに教えるのは問題である」とした。さすが、清廉潔白。山川健次郎には、「什の掟(じゅうのおきて)」が流れていた(と、私は思うんですがね)。

 文部科学省の教材「私たちの道徳」。中学校版には会津藩の「什の掟」が掲載されています。これは、今こそ家庭に、学校に、社会に徹底させなければならないものなんですがね。
 白虎隊からおよそ150年。什の掟を中学生が学ぶ…。
 おーい!まじめに道徳の授業をやってくれよー!…誰に向かって言ってるんだって?決まってるでしょ!