デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



先月の最後の日曜日に私の独断ルートによる京都紅葉ツアーを決行した。天気は週間予報では晴れだったはずが、一日ずれて曇りのち雨になるという生憎の天気になってしまった。

ツアーに来てくれた仲間と京都駅で待ち合わせしたものの、観光客らによるものすごい人でごった返していた。
行列のできる100円の洛バスは避け、一般の環状バスに乗り込みさっさと昼食の店へ。


スマートコーヒーにて

ぱすてるさんより教えていただいた寺町三条のスマートコーヒーで、昔の香りと雰囲気を堪能できる昼食とコーヒーを楽しんだ。落ち着ける雰囲気も手伝って、お喋りに興じることができたのだが、冗談ながら紅葉見に行かなくともここでいいではないかと思えたかも?

一日乗車券を使いバスで大徳寺に向った。広い大徳寺にあっては拝観できる庭園はいくつかあり、その度に拝観料がいるので正直つらいところがあるが、そういう場合は一ヶ所に絞るに限ると思う。


芳春院にて①



芳春院にて②

雨のときの観光は写真撮影に限って言えば、条件的に悪いものがある。この日の私が撮った写真の中でまともに写っているのは、コーヒーカップと芳春院での紅葉、そして晴明神社の分だけだった。やっぱり雨のときの光の弱さに加え、多くの観光客で集中力が散漫になり、レンズが動く観光客に合わせようとして、紅葉がぼやけたようになってしまうのだろう。また傘を片手に持っているので片手撮りになってしまい、手振れがどうしても出てしまう。


この日はこれで精一杯



室内からの撮影も難しくなります



オート機能で撮ると、あまりおもしろくない…


さて、写真のことはいいとして、一日乗車券についていた50円引きの券が使えた高桐院について書こうと思う。高桐院は入口から見事な紅葉が映えるので観光用のポスターにも乗ることがあってか、とても人気のあるスポットだ。私たちが行った日にも雨にもかかわらず、多くの人が訪れていた。よくTVのお天気コーナーで紅葉の名所を紹介する企画があるが、リポーターと案内人がゆっくりたたずんで情緒を覚えるような光景を、昼間に期待することは止めた方がよい(笑)。


正座して茶菓子を楽しむ風流は、希望はすれど夢の又夢



写ってませんが縁側も人でいっぱいなのです。


高桐院は、千利休、細川忠興と細川ガラシャ縁の地として有名だが、歴史を彩った現場の荘厳さを十分に感じることができたと思う。高桐院にまつわるエピソードを一つ一つ頭に入れていくと、利休がいかにして威厳と権威を発揮して秀吉に物申したのか、分かる気がする。





細川忠興とガラシャの墓。灯篭部分はあえて欠けている。



細川家代々の墓



正面より細川忠興とガラシャの墓






移築された利休の書院

他、細川忠興が建立した茶室「松向」も見た。茶室でおじさんの観光客?が一人で正座し、茶の作法の手まねをして思いにふけっておられた…。多くの観光客が訪れ時に騒がしい中でも、黙々と左手に架空の茶碗を乗せて右手で回しておられた…。




高桐院のあとは、ネタのつもりで晴明神社に行ったが、戦国時代の縁の物をじっくり見た後にこの神社に来ると、「新築神社」のという感じだったので、一気に傾いたそのギャップに笑いが起こるほどだった。


修学旅行生の方は陰陽師の携帯ストラップがもらえるか割り引かれるとか書いてあった…



巫女さんはなんか面倒くさそうでした



カァーンと音が鳴りそうな厄除桃(やくよけもも)

10分たらずで神社をそそくさと後にした。ネタとしておもしろいかも?とか言いながらバスを待っていると、なんとツアー仲間の買っていた馬券が当たったという。寛大な陰陽師の神通力かも知れぬ…とさらにネタは増えるのだった。

晴明神社のあと真如堂に行った。4時でも薄暗くなり雨も強くなってしまったので、真如堂の紅葉はせめて曇りならという気持ちの残る綺麗さだった。本堂に入って間もなく坊さんが「もう閉めます。出てください」と偉そうな口ぶりで観光客たちを外に追いやった。

帰りのバスは主要鉄道の駅に向う人たちでいっぱいだった。雨こそ降ったものの日曜日の秋の京都という割には比較的スムーズに、またエキセントリックなのにどこか笑いが混じえたおもしろいツアーだった。

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