デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



夜にはベトナムを発つのだから、無用の汗はかきたくないなどと思ったいた。でもバスを降りて市場を回り、興味の涌いたチャータム教会を探して歩き回っていると、そんな考えなどもろくも崩れ去り、汗がダラダラ流れ出すのだった。
地図を持ってなかったのでチャータム教会まで道に迷いたおし、さらに暑さでへばってきた。一度ハンカチを落としたまま歩いていて、後ろでパンパンと手を叩いて私に落し物だと知らしてくれた青年にさえ、つぶやくようにしかお礼が言えないくらいだったといえば大げさだろうか。とにかく暑かったのだ。


チャータム教会

何はともあれ、教会にたどり着いた。旅行ガイドブックには高くそびえるように立っている感じで書かれ、また写真も町のどこからでも見つけられるような風だった。実際、確かに高い建物ではあったがなんか細身で、目立った教会という印象は受けなかった。
観光客は私だけだった。教会の敷地内で作業をしていた3人の男性の内の1人が、突然なにやら叫んで地面にうずくまった。「?」と思ったが、一応信仰篤き人なのかも?と思うことにした。


岩窟をイメージしたもの?

聖堂の手前にはマリア像があったが、これは岩窟の聖母を表現しているのだろうかと思った。


誰一人いなかった

聖堂内には誰もおらず、町の喧騒がかすかに聞こえるだけの静かさだった。やっと落ち着けるわいと少し休もうとすると扇風機の風がほしくなったりした。でもスイッチの場所なんて分からないものだから、コンセントを挿したら回った扇風機があったらそこでしばらくじっとしていた。ときどき小鳥が窓から入ってきて鳴き声が堂内に響いた。なんとも心地よい気分になった。


祭壇:とてもきれいだった



説教はベトナム語と中国語の二ヶ国語でおこなわれるそうである



聖母子のイコンがここにも。




あとで知ったのだが、この教会は1963年11月に南ベトナムで起こったクーデターで、当時の南ベトナムのジェム大統領兄弟が逃げ込んだところだそうだ。彼らはクーデターに降伏したが間もなく殺害されたそうだ。

堂内をゆっくり見回り出ようとすると、飾られている花を替えに二人の女性が入ってきた。花瓶に花を生けながら二人の声が響いていたのを覚えている。私は扇風機使わせてもらった御礼のつもりで小銭を寄付して外に出た。

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