デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



ずっと前に録画しておいた「招かれざる客」(1967)を見た。主演のスペンサー・トレイシーにとっては遺作となったそうだが、俳優人生最後の映画がこの作品で、それも主演だったというのは、本当にすばらしいのではないかと思った。
映画は、自分の娘がスピード結婚を考えるほどの男をそれも急な形で連れ帰ってきたというだけでもショックなのに、それにまだまだ世間体という壁が高く人種差別による弊害などが多い時代に、婿候補として文句のつけようのない経歴の持ち主である黒人男性が現れ、娘の両親は二人とも白人でリベラルな性格でその魂は自らの起業した新聞社の新聞の一字一字に込められているといわれるほど成功した夫婦だが、その戸惑いは隠せないという雰囲気のまま事は急速に進んでいく、といった作品である。
この作品は見る人それぞれに異なる印象を与えるだろうと思う。誰もが若い二人と、その両親たちの戸惑いに共感し、また共感したことに自己嫌悪を覚えたりすることもあるだろう。でもそれは大事なことであるように思うし、年配者には自分が歩んできた世間の道とは全く異なるまた厳しさをともなう道を開拓しようとする若い近親者がいるだけで、自分の人生を否定されたように思うもの、という面が作品に描かれていたことも、映画を見る若い人にとっては大事にしてほしいように思った。

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