デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



みなさま、明けましておめでとうございます。
少し遅れ気味ではございますが、新年のご挨拶申し上げます。
日の出の美しい絵がないかどうか、探そうと思いましたが、今は思い当たらないので春を思わせる文を紹介したいと思います。

 嵐と冬の季節から、うららかでおだやかな天候への、暗く停滞した時間から、明るくはずむような時間への変化は、万物が告げる、ひとつの重大な転機である。それは見たところ、最後の瞬間に忽然と訪れる。夕暮れがせまっており、屋根の上にはまだ冬の雲が重くたれこめ、軒からはみぞれがしたたっているというのに、突然、わが家はさしこんでくる光に満たされた。私は思わず窓のそとを見た。するとどうであろう。昨日まではつめたい灰色の氷のほかにはなにもなかった場所に、早くも夏の夕べの静けさをたたえつつ、希望にあふれた透明な湖が、まだ頭上には見えない夏の夕空をふところに映しながらひろがっているではないか! まるで、湖がどこかの遠い地平線と意を通じあっているかのように。遠くでコマドリの声がした。私はそれを何千年ぶりに聞いたような気がして、その調べ──むかしながらの美しく力強い歌声──を、さらに何千年も忘れることはないだろうと思った。
  H.D.ソロー『森の生活(下)』(岩波文庫)p254

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「第九」を聴いたあと、紅白と格闘技のチャンネルを変え変えしてるうちに、カウントダウンに入ってしまっていた…明けちゃいました。

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2005年に読んだ主な文芸本。
  • 『ソラリス』スタニスワフ・レム
  • 『スピリディオン』ジョルジュ・サンド
  • 『戦争と平和』レフ・トルストイ
  • 『笛師の群れ』ジョルジュ・サンド
  • 『老人と海』アーネスト・フェミングウェイ
  • 『ブッダのことば』
  • 『異邦人』アルベール・カミュ
  • 『ヨゼフとその兄弟たち』トーマス・マン
  • 『ジャン=クリストフ』ロマン・ロラン(年を越して読書中)
『ブッダのことば』だけは文芸と少し異なるかもしれないが、再読の作品も含めて結構濃密な本を読めた気がする。このなかで、あえて最も印象に残った作品を一つ選ぶとすれば、『ヨゼフとその兄弟たち』だ。
今年の目標は、またドストエフスキーの作品を読むことかも!?

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