ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

香川県での講演 2連続

2016年10月23日 | 日記

10月22日(土)、午後、早稲田大学の石濵裕美子先生の講演会のために高松市に行ってきました。専門のチベットのお話を興味深くお聴きしました。

質問が沢山出て、先生は的確に答えておられました。

この日の夕方は、関西大学の吾妻先生、英明高校の田山先生も交えて4人で懇親会をして楽しみました。夜はいったん帰宅し、次の日も香川県です。

10月23日(日)、この日は私の講演でした。石濱先生や吾妻先生は今度は聴衆として参加して下さいました。

塩江町歴史資料館のオープンセレモニーの講演で、「藤澤東畡とゆかりの人々」という題でした。講演の前にテープカットが行なわれ、講演は10時から11時までの1時間でした。

講演は、皆さんに楽しんで頂いたようで良かったです。今回は、準備の時間があまりとれなかったので、パワーポイントを作成するにも苦労しました。終了後に何人かの方と名刺交換をしました。

昼食後に香南町歴史民俗郷土館に立寄りました。石濱先生、吾妻先生、田山先生、田淵先生も同行し、作品鑑賞をしました。

終了後に、冠纓神社を参拝しました。この神社は861年の創建で、万葉集の古い写本が発見されたことで知られています。

国学者 友安三冬の銅像がありました。江戸末期のこの神社の神主さんで、中山城山の国学の先生です。

石濱先生を高松空港にお送りした後、塩江~脇町経由で帰宅しました。途中、塩江美術館を見学しました。毎回、ご案内を頂くので、高松から帰る時に時間があれば立寄って、鑑賞させて頂いています。良い雰囲気の美術館で、気持ちがほっとします。

 香川県で過ごした2日間でした。

 


紙漉き授業2

2016年10月17日 | 日記

10月17日(月)、大学院の授業「文房四宝特論」の紙漉き授業の2回目です。既に材料の下準備は2週間前に終わりました。長野君が、ミキサーで材料を何度か砕いています。

何度か洗って精製しながら繰り返すと、徐々に白い繊維が水に浮遊するようになります。

ボールに水を張って、木枠に網を付けたものにあけて、表面を整えます。

雑巾の上に置いて、枠を外します。雑巾でサンドしてプレス。水分を吸い取ります。

アイロンで乾燥させます。

白い繊維が全体に絡んで、紙に仕上がりました。茎の表皮が強くて、全体に緑色の紙になってしまいました。春先だと、皮が柔らかいのでもう少し白っぽくなります。でも風合いのある紙です。ここに書を書かなくても、額の地の装飾用に使うことができます。

一見、アサクサノリのような感じですが、やはり和紙としての強度はあって、簡単には破れません。この日は、このほかに、和紙の反故を砕いて、ハガキも作成しました。普段なにげなく紙を使っていますが、材料から自分で作ってみると、紙に愛着が湧きます。

 


かぜまーる 四国放送まつり2016

2016年10月16日 | 日記

10月16日(日)、標記のイベントに書道文化学科の「かぜまーる」のメンバー5名が出演して、TVで生放送されました。朝から板野町の「あすたむらんど」までパネルや道具を運びました。本番の出演前に全員で写真を撮りました。彼等の書を使ってポロシャツをデザインして合わせて作ったそうです。履物は、沖縄の人々がよく使うビーチサンダル「島ぞうり」の色違いで揃えています。

ステージで書道パフォーマンスが始まりました。パネル2枚に紙を貼って立てています。仲井真さん、玉城さんが書いています。

仲井真さんが終了して、今度は矢部さんが書いています。

宇良くん、星川さんが「飛動」と書いています。

星川さんが最後の文字を書いています。迫力満点です。

作品が完成しました。「Challenge」「飛動」「強く結ばれた絆で五騎当千の如く翔べ」と書きました。

イベント広場のステージの全体風景です。たくさんの観客が来ていました。

エンディングでTVカメラが写しに来ると、メンバーたちはポーズをとって応えました。

終了後に、ゴジカル専属のお笑いグループ「セカンドストーリー」の長谷川加奈さんと一緒に撮影しました。彼女は、四国大学の卒業生で、この3月まで大学の事務職員もしていました。今回は、パフォーマンス対決の企画で、かぜまーるはセカンドストーリーの組という設定で、吉本興業の住みます芸人「キャンパスボーイ」の組と対決しました。判定の結果は、セカンドストーリー組が優勝しました。優勝トロフィーと一緒に写っています。

長谷川さんのtwitterです。

https://twitter.com/seco_st_hase

最後にキャンパスボーイとも一緒に撮影しました。ドジョウすくいを披露した小学生も一緒です。

たいへん楽しいイベントでした。観客の皆さんに書道パフォーマンスも楽しんでいただきよかったです。

 

 

 


第54回徳島彫刻集団 野外彫刻展

2016年10月10日 | 日記

10月10日(月祝)、マチ★アソビの合間を縫って、近くの徳島城公園に標記展覧会を少しだけ拝見しに行きました。

時間が少なかったので、知人の井下俊作先生の作品だけ拝見しました。先生は、ずっと「A MESSAGE TO THE EARTH」という題で制作されています。今年は、いつもの場所とは違って、徳島城の石垣の前に置かれていました。流木と棺桶からなる彫刻です。いつもの年の彫刻とは少し雰囲気の異なる作品でした。

先生にお聞きすると、吉野川河口で焦げたような流木を見つけ、専門家に聞いたらこれは焼け焦げたわけではなく「炭化流木」と言われるもので、木が土砂などに埋まって腐敗せずに炭化していく初期段階だそうです。これが進行したものが「石炭」になるといいます。それを知って驚いた先生に、作品の構想が天から降ってきました。木は、森に有る時は建築材や家具として人類の生活を支え、埋木となって石炭に姿を変えた後は、発電所や製鉄所の燃料として貢献し続けています。

石炭は、県内の火力発電所からわけて頂いてそうです。石炭の上に炭化流木を置いています。

そこに、口を開けた黒い棺桶を配置するのが、井下先生の感性の鋭いところです。この酸素と二酸化炭素のサイクルを無理に進行させすぎているのが現代の人間の文明のやり方です。流木の形が矢印になって、その先に棺桶があります。その先には人類の滅亡が待ち受けていることを、象徴的に警告しています。あえて作品は黒で統一し、それを苔むした青石の石垣の前に置くという色の取り合わせが絶妙です。石垣の上に生える松が人類に遺されたわずかな希望を表すのかもしれません。野外展の場合はこのような「借景」がポイントです。とてもお洒落な色使いだと思います。

棺桶には十字架が付いていますが、宗教とは関係ありません。宗教を超越した地球そのものの叫びに、耳を貸さねばならないことを伝えているようです。

展示は11月11日(金)までです。作品はこの他にもたくさんあります。ぜひご覧ください。