山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

喪失の恐怖

2005-11-06 10:19:38 | 未分類過去
年のせいか、あるいは顔面麻痺の後遺症かで、日常ふと、耳や目の不調を感じると、また何か別の神経性の疾患に襲われるのではないかというような不安がわくことがある。

もし、目が見えなくなったら動きがとれない。暗闇のなかで生きていくのは辛すぎる。それなら耳が聞こえないほうがまだいいかとも思う。耳が聞こえなくても自分で家事ができるし、文章を書くこともできる。でも、二度と家族の声も世のなかの音も聴くことができなくなったらと思うと、耐えられない。
目や耳以外の別の部分でも、体の機能が失われて、自分で動けなくなったら、と思うと恐ろしくてしかたがない。貧乏でもいいから、とにかく元気で動きまわっていたいと思う。恐怖におびえつつ、何かを喪失したことを想定して、そうなったら、何に生きがいが持てるかを考えてしまう。立ち直れそうなものと、答えが出ないものがある。完全なすべての喪失が死である。

事故であれ、自ら発病したのであれ、人間は昨日の自分ではなくなることがある。また、自分は健全でも、周りの状況が昨日とは一変してしまって不幸が訪れることがある。
それは、テレビなどでドラマやニュースを見ていて感じることも多いが、自分自身がある日突然顔面神経麻痺になってそれきり元にもどらないという経験にもよるものである。
顔面麻痺は少なからず私の人格や性格に影響を与えている。

北野武の映画が公開されているそうで、死が意識された作品だといわれたりしている。
私は映画を見ていないから、映画については何ともいえないが、北野武は数年前に大きな事故をして、生死にかかわるような体験をしている。だから、今現在に何か要因があるわけではなくても、常に死を意識して生きているということはいえると思う。
本人は「映画の製作中に、頭の具合が悪くて、脳梗塞ではないかと思って病院にかかったが何でもないといわれた」とかテレビの取材の中で言っていた。映画の題名には、「たけしたち」「たけしのもの」「たけし死す」の意味があるとか。
現在の北野氏に何か深刻な不安要因があるのかないのかは知らない。多少太ったんじゃないかというのが私が彼に対してちょっと気になる部分だ。

以前(9月6日8日のブログ)、私は北野武について触れたことがある。映画で北野氏が自分自身の「顔」にこだわったことについて書いた。
世の中の人は「武の顔は治った」と思っている人もいるし、「いや、後遺症で口が曲がっているんじゃいの?」くらいに思っている人もいるようである。
人にとってどうでもいいことでも、本人にとって自分の現在の顔は、自分の生きてきた証であり、生きてきた道である。自分の精神でもある。自分の顔に残っている後遺症は死にかかったという過去の記録だ。本人はそれを感じ続けながら生きているのだ。他人が忘れても本人が忘れることはない。そして、時がたつと、それなりに自分の過去の解釈を始めると思う。その過去の自分からつながっているのが今の自分だから、後遺症を残していき続けてきた今の自分の顔が今の自分そのものであり、今の自分の本質であるといえる。

人が、自分自身に目を向けて作品を作るときは、
画家が自画像を描くのと同じではないだろうか。
それが、映画作品だったり、小説だったり、詩だったり、歌だったりする。

生の喜びを描いたとしても、その裏に死の恐怖があり、幸福感を描いたとしても、その裏に喪失への不安が存在している。



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顔面神経麻痺の原因

2005-11-06 01:33:24 | 未分類過去
「顔面神経麻痺」でgooブログを検索すると、かなりたくさん出てきます。
あまり知られていない病気のはずなのに、意外にかかっている人が多くて驚きます。
完全に治った人もいれば、予後の悪い人もいて、いろいろです。

後遺症を残したり、麻痺が残った人にとっては、顔面神経麻痺というのは人生の中で大きな出来事となります。

そこで、どうしてこの病気にかかってしまったんだろうと思うわけです。
いろいろな顔面神経麻痺経験者の方のブログを読ませていただき、原因のひとつは、やはり「過労」かなあと思います。寝不足で何かしていたというのはよくないようです。

私は、発病前も後も体は元気でしたが、確かに徹夜は多かったです。
以前も書きましたが、当時、私はNHKの「BSパートナー」という仕事をしていました。別名「パラボラウォッチャー」とも言います。
私の仕事は新しくBSパラボラアンテナを設置した人や、TVケーブルを引いている人を探すのが仕事でした。それで、当時、アンテナを設置する人もけっこういましたが、ケーブル線を調べ始めると、かなり多数のBS放送を見られる状況にある人が発見されたわけです。
そういう家がわかると、それを一枚ずつカードに起こします。週に1回それを持って営業所に報告に行きます。私の仕事はそこまでで、それをくりかえします。私の情報をもとに、別の人が行って衛星放送の受信料支払い契約にこぎつけるということです。

私は毎日4時間歩いて、その日の割り当て地域の地図を見ながら、隅から隅までしらみつぶしにアンテナ探しをしますが、これは非常に健康的なウォーキングでした。
一方、ケ-ブルは視線の角度が真上状態となり、数多くの電線の中からTVケーブルを1本ずつ見失わないようにたどり、引き込んでいる家まで目で追っていきます。この、姿勢がちょっと苦しく不自然であり、目と首がつかれます。頚椎や筋肉によくはない姿勢ではあります。
顔面神経麻痺になった人で、天井のペンキ塗りをしていたという記事を読んだことがありますが、首の角度が似ていると思いました。
ケーブル会社から情報をもらえればこんな原始的な調査はしなくてもいいのでしょうが、そいうことができないので、独自に調査するしかないようでした。

ところで、出かける前には、まず調査地域の住宅地図のコピーを用意し、資料をもとにあらかじめ衛星契約者の家をすべてマーキングしておきます。その作業にある程度の時間がかかります。家に戻ってきてからは、新しく見つけた家のカードを起こさなければなりません。住所氏名お客様番号など必要事項を書き込んでいきます。たくさん見つければ見つけただけ、この作業にかなり時間を要します。当時ケーブルがじゃんじゃんみつかったので、夜、家事を終え、子どもが寝た後に、昼間見つけた情報を夜遅くまでかかって書くことが多かったです。そして、翌日のための地図へのマーキングなどし、このような自宅での作業のためについつい寝不足になってしまったということは確かにあります。

NHKの仕事に恨みはありません。とても楽しく働かせていただきました。営業所の方はいい人ばかりでした。この仕事は子供がいてもできたし、顔面麻痺になったあとも続けていました。この仕事は出産後に初めて社会復帰し、まともな収入が得られたしごとでした。この仕事のおかげで、日本語教師の養成講座にも通えましたし、暮らしにも困らなかったです。3年以上は勤められないという決まりでなかったら、もっと続けていたと思います。

私にとって、当時の仕事内容(外を歩き回って風などにさらされたこと・上を見上げるという不自然な姿勢を続け頸から上の循環を阻害していたこと・夜遅く書類を書いて睡眠不足が続いていたこと)が発病原因のひとつであったとはいえると思いますが、同じ仕事をしている人で顔面神経麻痺になった人などは知らないので、個人の体質や生活習慣なども大きな原因でしょう。

顔面麻痺になった人は、寝不足などの過労の他に、体質として「肩こり」や「頚椎の変形」などを書かれている人もいます。
私も頚椎がおかしいです。レントゲンをとると、クビの骨がうまく湾曲していません。それで、その後、「頚肩腕症候群」というのになったこともあります。
頚椎がつぶれて神経を圧迫するために、腕に激痛が走ったりしたことがありました。
「肩こり症」でもあります。「顎関節症」になったこともあります。

それから、神経も弱いんじゃないかと思います。昔20代のときに背中からわき腹にかけて、「帯状疱疹」になったことがあります。これは子どもの時にかかった水疱瘡の菌が神経の中に潜んでいて、体が弱ったときに別の病気となって発症するのだそうです。1~2週間激痛に襲われます。私の場合、顔面神経麻痺のときもそうですが、自分では体が弱っているという自覚は全然ありません。帯状疱疹の時は、子どもが2歳になる前で、育児に疲れていたのかもしれません。それで、子どもは私の帯状疱疹が移って水疱瘡になりました。

私の「神経」ってあっちこっち病原菌が入ったり、寸断されたりして、ぼろぼろじゃないかと思うことがあります。帯状疱疹のあとも背中に残っているし、顔もおかしいし、外見もぼろぼろです。
風邪で熱を出すことなんかほとんどないのですが、このような変な病気にかかります。

日本語教師をしていたときに、同僚が「突発性難聴」になりました。やはり徹夜して授業の準備などするのでよくないです。私も可能性がありそうで、怖いなと思いました。

そういえば、顔面神経麻痺になる前夜、耳の中でモーターが止まるような音を聞きました。

何年間も、左耳が慢性的に痛いような気がして、最近調べましたが、耳に異常はないそうです。顎かもしれないとのことです。左目も激痛が走ることがあります。目は老眼が進みました。健康診断で「視神経陥凹」でした。「ああ、また神経か」と思いました。でも、検査の結果、病的異常ではないそうです。
顔面麻痺の後遺症なのか、顔に所属する器官の調子がなんか悪いなあとはずっと感じています。味も舌の左側は右側より味を感じる感度が悪いように思います。

いまさら、当時の発病原因がわかってもどうにもなりませんが、誰しも無理はしないほうがいいです。不摂生がよくないです。規則正しく健康的に暮らすことです。
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