実家地域の交通事情とシートベルトの扱いについては、以前から何度も書いていることであり、これが私のストレスの極限である。
まず、帰省して15分内で歩いて行ける圏内は、食料品だけ売っている小さなスーパーマーケットと、お墓しかなく、限られた食料の買い物と墓参りにしか行けない。
気合いを入れて30分以上歩けば、雑貨なども売っているドラッグストアや大きなショッピングセンターやクリニックなどもある。
あとは、電車やバスを使って移動することもできるが、バス路線や電車の駅からは外れた目的地も多いし、運行本数も少ないので、タクシーを使って移動することになる。
タクシーは安くとも片道700円以上はかかる。
そこで、故郷での移動の便宜のために、私は東京から車に乗って実家に行きたいのだが、片道100km以上かかり、高速道路やウネウネ道を使わないと帰れないので、実家の母は危ないから車では絶対に来るなと言う。
そこで、故郷ではタクシーを利用することとなる。
この故郷のタクシーが、以前から書いているように、シートベルトをしないことが通常である。
そもそもシートベルトの座席側の部品を取り外してしまっているタクシーもあり、肩側から引っ張り出したベルトを留めようと探していると、「邪魔だから取り外してあります」と運転手がいい「やったふりをしていれば大丈夫ですよ」などというのだ。
警察には捕まらないから大丈夫ですだと。
そうじゃないだろ。私は安全のためにシートベルトをはめようとしてるんだよ。
今回も先日書いた通りだが、行きのタクシーで母が率先して、「シートベルトなんかしなくて大丈夫よねえ」などと主張し、運転手もシートベルトをしろとは言わないので、母にシートベルトをさせることができないまま、私だけがシートベルトをして後部座席に座って乗ることとなり、帰りはその地方の風習にしたがって私もシートベルトをしないで乗ってきた。
あそこに住んだら、そういう習慣に染まっていくんだろうなあ・・・
ゴミ袋の件で、意見が合わず険悪になったときに、シートベルトの件に関しても納得できないと私が母に言って、さらに喧嘩状態となった。
なぜ、ことさらにシートベルトをしないことに固執するのか?
シートベルトをはめることが正しいことなのに、どうしてそれが否定されるの?この地域は。
やってられないよ! こんなところに住めるわけがないじゃん。
すると母は、「このあいだ選挙のときに創価学会の人が車に乗せていってくれて、公明党の人に投票したけど、その時は自分が助手席に乗ったらピイピイ音がして、運転する人がシートベルトをするように言うのでシートベルトをしたけど、それは助手席だからで、後ろの席の人たちはピイピイ言わないからシートベルトなんかしないでいいんだよ」というのだ。(共産党の人が車に乗せてってくれるときは共産党に投票するらしいけど、このときは公明党の人が4人の老人を乗せてったそうだ。そういう田舎の習慣についても驚く。)
「タクシーの運転手だって、シートベルトをしろとは言わないじゃないの。取り外してタクシーだってあるんだから、やらないでいいってことなんだよ。あんたが神経質すぎるんだよ」ときた。
私は10年前に東京で運転免許を取り、運転する者の責任として同乗者が全員シートベルトをしているかをしっかり確認した後に発車するように教えられている。
急ブレーキをかけたときには、車が止まる勢いで後部座席の人が前方に飛び出してきて頭を激突させることもあるから、シートベルトは必要なのだ、と主張した。
「そんなことは滅多にあるもんじゃないから、大丈夫だよ」と母。
滅多にないからって、どうしてシートベルトをはめるという簡単なことを拒むの?
その滅多にないことにたまたま遭遇したら、それに備えてあれば身を守ることができるでしょう。
滅多にないことだから、飲料水は準備しなくていいとか、シートベルトをしなくていいとか、
座席がピイピイ鳴らないから、・・運転手がしろと言わないから、・・・警察に捕まらないから、・・・罰金を取られないから・・・
この地域は「根拠」がことごとく違っているのだ。
そうじゃないだろ、「安全」のためでしょ。
だから、こんなところには住めないと思う。
3日居てもストレスでだんだん気が狂いそうになり、母と喧嘩になってしまうのだ。
「だって私は車のことなんか知らないもん。タクシーだって知り合いだってそうなんだから、シートベルトはしなくていいんだよ」
“車のことを知らない”と自分で言っているのに、なんでタクシーの中で「しなくていいんだよ」なんて私に指図するの?
私は故郷ではタクシーには乗りたくないし、自分の車さえ乗ってくるなというので、結局故郷では、行きたいところにも行けないのだ。
私は、実家に自分の車を持って行って、今後は置いておく方法もあると考えている。おいておけば遠くに買い物に行けるし、母の通院などにも使える。母は通院が不便なのでやるべき治療もしていなかったりする。
実家の車庫は1台用だが、実家母の話によれば、奥は障害物があって幅が狭いものの軽自動車くらいは入る幅だから、奥に詰めれば、2台入るだろうとのことだった。
先日見てみると、全然無理。軽自動車の入る幅じゃない。ムリムリに入ったところで、ドアが開かないから出入りもできない。
それでも、日常的に車庫に1台が入れば問題はない。
だが、母曰く、母の弟夫婦が月に1度くらい大きな車でやってくるので、車庫に入れるそうだ。
「あんたが車を持ってきてあったら、弟の車が入れられなくなる」とのことである。