岩手宮城内陸地震から一年・・・

昨年6/14に発生した岩手宮城内陸地震から、一年が経とうとしています。
地震の爪痕は深く、多くの犠牲者が出ました。

復興に向けて少しづつ進んではいるものの、今なお行方不明者もおられます。
昨日は11か月ぶりに、花山地区の白糸の滝のつり橋付近で行方不明になった仙台のご夫妻の捜索が再開されました。

栗駒、花山方面には、私自身も深い思い入れがあり、心が痛みます。

湯ノ倉温泉「湯栄館」は渓流沿いの岩場にたたずみ、野趣あふれる露天風呂とランプの宿として愛された秘湯でした。
今は、岩手宮城内陸地震で、土砂ダムの底に沈んでしまい、シンボルの赤い屋根は水面に浮いたままです。

国土交通省によると、水をせき止めている土砂は約81万立方メートルに上り、すべて撤去するのは難しく、一部撤去して水位を下げても、下流が浸食されて山肌の崩壊を招く恐れがあるそうです。
このため国交省は、土砂を撤去せず、ダムの下流で川の傾斜を緩やかにし、浸食されにくくする工事を行うことを決めました。

5/28の読売新聞の取材で、湯栄館の館主、三塚さんは「ここで再開したかったが、自然の力にはかなわなかった」とした上で「どこか別の場所で復活させたい」と語ったそうです。

また栗駒山麓に点在する5つの秘湯、湯浜温泉、温湯温泉、駒ノ湯温泉、湯ノ倉温泉、くりこま荘は、いずれも地震で施設や源泉に被害を受け現在は休業しています。
昨年の12/4、湯ノ倉を除く４湯の経営者が集い、廃業しないことを約束し、湯ノ倉も含めた５湯がそろって再興を目指すとの報道がありました。
それぞれに被害状況に隔たりはあるものの、一日も早く栗駒の秘湯が再開されることを、心からお祈りしています。

さて、岩手宮城内陸地震の復興状況を調べてみました。


＜宮城県側＞
駒の湯温泉→倒壊につき休業中
くりこま荘→倒壊につき休業中
ハイルザーム栗駒→建物施設に少なからず損害を受け、修復に時間がかかる見通し
湯浜温泉→休業中
温湯山荘→休業中
佐藤旅館→休業中
湯の倉温泉→ダムに沈む
山武温泉さくらの湯→営業中
　

＜岩手＞
須川高原温泉→営業中
栗駒山荘→営業中
祭畤温泉かみくら→営業中
真湯温泉真湯山荘一当分の間、臨時休館
真湯温泉コテージ→営業中
矢びつ温泉→営業中
クアパークひめかゆ→営業中
国見平温泉→営業中
黒滝温泉→営業中

営業再開されている温泉もありますが、岩手県側国道342号線(平成22年秋まで)、宮城県側国道398号線(本年秋まで) それぞれ震災の影響で県境付近が全面通行止めです。
その他規制がしかれている道路もありますので、事前に状況を確認してお出かけ下さいね


※次のブログでは、2007年に宿泊した湯栄館の思い出などを綴ります