那賀川まで下ると、美しい川の風景が広がっていました。
自然豊かで、気持ちも解放されるようです。
やがてお遍路道の標識がここを曲がるようにと、たくさんの指示がでていました。
平坦な山道が続きます。
お遍路の真横には、川が流れていて、その水の流れる音や、鳥のさえずりに包まれて、本当に気持ち良いコースです。
自然美に感動しながら、平坦な道を進みます。
本当に美しい景観です。
蝶やトンボで見たことがない珍しいものが、小花や枝の先に止まっているのですが、写真を撮ろうと近づくとすぐに逃げられてしまいます。
1枚も撮れないなんて残念です。
石仏はじっと動かず撮らせて下さいました。
願いを込めて、奉納したものでしょう、たくさんの石仏を見ながら山道を進みました。
舟形丁石は1丁が109M間隔で敷かれているそうです。
途中ビーチサンダルの若い男性とすれ違いました。
まるで走るように身軽でしたので「靴痛くないですか?」と聞いてみたところ「痛くないです」と言って、その姿は一瞬で消えてしまいました。
その直後から、私は急に体や足が重く感じられて、なかなか足が前に出ません。
夫の声でも聞けば元気が出るかと電話をかけようと思いついたくらいでしたが、私の携帯は圏外になってました。
座ったり、休んだりしながら、何とか山門にたどり着くことができました。
足が前に出なくて、ゆっくりゆっくりです。
でも道の先はまだ遠い!
先ほどの鶴林寺は向こうの山です。
よく頑張りました。
ここ太龍寺からは、22番平等寺に続くルートか、太龍寺ロープウェイを使うしか道はありません。
かといって鶴林寺から太龍寺までのルートは宿坊や宿泊所がないため1セットで、平等寺まで向かうのは夕刻に至るまでの時間の余裕と脚力がかなり必要になると思われます。
鶴林寺から太龍寺までのルートもお遍路ころがしと呼ばれるルートで体力を消耗するので、何か食べ物を用意しておいたほうが良いと思います。
私の場合、お昼を食べずに二つの山を登ってしまったため、余計体力が消耗されたものと、後から考えればそう思います。
でもこの二つを結ぶルートは、とても好きです。
28番まで歩いた中でも、思い出に残るルートでした。
また歩いてみたいお遍路道です。