1977年「守と走のスペシャリスト二宮」
・松本ほどの派手さはないが、堅実な肩と足で売り出しているのが二宮である。二宮の出番は試合の中盤から後半にかけてがほとんどで、まだスタメンから出場した回数は少ない。今度の札幌シリーズの最終戦「7月7日」で7番ライトで出場したが、これは柳田が腹痛を起こしたのと、投手が左の安田だったこともある。いまはだから、完全な張本の控え選手という感がぬぐえないが、控え選手の中でも、ゲームに出場する機会に一番多く恵まれている。「最終的には100試合以上出場するのではないか。また本人もそれを望んでいる」巨人担当記者・・・長嶋監督の信頼も大で、勝負どころとみたら、さっと張本に代えて二宮を左翼に送る。それが、たとえもう一度、張本へ打席が回ってくると予想されても、二宮を使う。張本には悪いが、二宮の守備と比較すると、やはり大きな差がある。俊足を生かしての守備範囲が非常に広いということと、肩がまたいい。一説には高田以上の肩といわれるくらいである。「長嶋野球の特色は、今年は守りのベースボールに徹していること。昨年は攻撃力主体のそれだったが、今年はまったく逆。そして二宮は、守りと足のスペシャリストとして頭角をあらわしてきたのだが、長嶋監督手作り選手の一人にちがいない」巨人担当記者。二宮の守りで、チームが助けられたケースも再三で、地味ながらも、まじめひと筋で今日の出番を獲得した男である。問題は打撃力だが、駒大時代は全日本の選手にも選ばれ、大学一のトップバッターといわれた力量の持ち主である。「いま、ちょっと力不足だが、パワーが加われば、
1,2番打者として十分使える」長嶋監督・・・という二宮だから、守と走だけでなく、打撃でも新しい巨人の芽として台頭する日も近い。
・松本ほどの派手さはないが、堅実な肩と足で売り出しているのが二宮である。二宮の出番は試合の中盤から後半にかけてがほとんどで、まだスタメンから出場した回数は少ない。今度の札幌シリーズの最終戦「7月7日」で7番ライトで出場したが、これは柳田が腹痛を起こしたのと、投手が左の安田だったこともある。いまはだから、完全な張本の控え選手という感がぬぐえないが、控え選手の中でも、ゲームに出場する機会に一番多く恵まれている。「最終的には100試合以上出場するのではないか。また本人もそれを望んでいる」巨人担当記者・・・長嶋監督の信頼も大で、勝負どころとみたら、さっと張本に代えて二宮を左翼に送る。それが、たとえもう一度、張本へ打席が回ってくると予想されても、二宮を使う。張本には悪いが、二宮の守備と比較すると、やはり大きな差がある。俊足を生かしての守備範囲が非常に広いということと、肩がまたいい。一説には高田以上の肩といわれるくらいである。「長嶋野球の特色は、今年は守りのベースボールに徹していること。昨年は攻撃力主体のそれだったが、今年はまったく逆。そして二宮は、守りと足のスペシャリストとして頭角をあらわしてきたのだが、長嶋監督手作り選手の一人にちがいない」巨人担当記者。二宮の守りで、チームが助けられたケースも再三で、地味ながらも、まじめひと筋で今日の出番を獲得した男である。問題は打撃力だが、駒大時代は全日本の選手にも選ばれ、大学一のトップバッターといわれた力量の持ち主である。「いま、ちょっと力不足だが、パワーが加われば、
1,2番打者として十分使える」長嶋監督・・・という二宮だから、守と走だけでなく、打撃でも新しい巨人の芽として台頭する日も近い。