1975年
・南海の無名の新人、米谷がオープン戦で初めてマスクをかぶった。3月18日の広島戦「大阪球場」のことである。捕手といえば最大のキーポイント。サインプレーは驚くほど複雑だ。この日、バッテリーを組んだ西岡、上田両投手には「サインが気に入らなければ、首を横に振ってください。お願いします」と米谷はこう言ってマスクをかぶったが、西岡、上田は一度も首を振らずに投げてきた。「とてもスムーズにリードなんてできませんでした。あれこれ迷いっぱなしだった。投手のリズムが狂わないか心配で・・・」とくに6回、上田が
シェーンに本塁打されたあと連続四球を与えた場面では「自分のリードが悪いのか・・・」と悩みはつきないようだ。ベンチで米谷の動きを見守っていた野村監督も「新人に欲を言えばキリがないんだが、もう少し球の配球を考えないといかんな」と、やや厳しい採点。紅白試合では打撃でもいい当たりを飛ばし注目されていたが、やはりオープン戦も中盤を過ぎるとキャンプのようなわけにはいかない。それでも米谷は「いい経験をさせてもらいました。投手に信頼されるように・・・がんばります」決意も新ただ。
・南海の無名の新人、米谷がオープン戦で初めてマスクをかぶった。3月18日の広島戦「大阪球場」のことである。捕手といえば最大のキーポイント。サインプレーは驚くほど複雑だ。この日、バッテリーを組んだ西岡、上田両投手には「サインが気に入らなければ、首を横に振ってください。お願いします」と米谷はこう言ってマスクをかぶったが、西岡、上田は一度も首を振らずに投げてきた。「とてもスムーズにリードなんてできませんでした。あれこれ迷いっぱなしだった。投手のリズムが狂わないか心配で・・・」とくに6回、上田が
シェーンに本塁打されたあと連続四球を与えた場面では「自分のリードが悪いのか・・・」と悩みはつきないようだ。ベンチで米谷の動きを見守っていた野村監督も「新人に欲を言えばキリがないんだが、もう少し球の配球を考えないといかんな」と、やや厳しい採点。紅白試合では打撃でもいい当たりを飛ばし注目されていたが、やはりオープン戦も中盤を過ぎるとキャンプのようなわけにはいかない。それでも米谷は「いい経験をさせてもらいました。投手に信頼されるように・・・がんばります」決意も新ただ。