プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

正垣宏倫

2012-03-06 22:01:13 | 日記
1970年「阪急時代」
・レギュラーの座を虎視眈々と狙っているのが、若手の正垣だ。昨年は代打要員として活躍していたが、ミートのうまさは三年目のことし「阪急の誰とくらべてもヒケはとらん」西本監督・・・といわれるほど冴えている。168センチの身体とは思えないほど腕力も強くパワーがある。「外野陣の編成に頭が痛いわ。あのバッテイングをベンチにおいておくのはもったいないから、なんとか使いたいと思っているんだ」と西本監督に言わせるように、他の外野手を脅かす力は、充分持っている。「レギュラーに使いたいくらいの選手だから思い切った代打攻撃もかけられる。この調子を続けてくれたら、不動のレギュラーになるのは間違いない」西本監督は、こういって一軍入りどころかレギュラーの切符さえも約束しているのである。


1979年「広島時代」
・赤ヘルの代打の切り札・正垣の活躍が光った。大洋との札幌シリーズ第1戦、1点リードされた9回表、二死一、三塁の場面で、リリーフの佐藤から三村が同点の左前安打。なお一、二塁で今度は代打の正垣が決勝の左前安打を放った。「左殺し」と異名をとる正垣が「右殺し」に変身?「いやあ、佐藤とはパリーグのときから相性がいいんですよ。それにもう球威がさほどないし・・・。だからスライダーのタイミングで待っていた。これがドンピシャリで・・・」テレる正垣は、佐藤の大学時代の先輩。それだけに試合後は佐藤の姿を見つけると「悪かったなァ」と声をかけていたが、最近はここ一番の勝負どころで打てなかっただけに喜びもひとしお。この正垣、相手投手のクセを見破る目はチーム一。しかも先の阪神戦ではベンチの誰もが気づかなかった相手内野陣の「隠し球」を発見するなど、その働きぶりはなかなかのもの。首脳陣の評価も高い。

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高月敏文

2012-03-06 22:00:42 | 日記
1977年

・一軍入りしたばかりの高月が、8月21日の大洋戦で大きなホームランを打った。今季2打席目でのこと。プロ2年目の高月にとってこれが通算2本目の本塁打だが、初ホーマーも昨年、川崎球場での大洋戦で記録している。高月は左投げ左打ちの一塁手。
「ポパイ」の愛称で好かれた元・大洋の「長田」に顔、フォームがソックリ。パワー抜群のこの男、一塁には3割打者の水谷が構えているだけにレギュラーは苦しいが、左打者という有利性もあって、今後は出番も増えそうだ。


1979年

「ウエスタンリーグ」
・惜しくもサイクル・ヒットを逃したのが四年目の高月だ。5月16日、甲子園での阪神3回戦。阪神の先発は左腕の竹田。2回、高月は2走者を置いて、この竹田から右翼に豪快な3ランホーマー。3回には同じ竹田から2走者を置いて右中間を破る二塁打で竹田をKO。6回の打席では代わった工藤に三振に取られた。しかし、7回の打席では左腕の遠藤から右前にクリーンヒット。残るは三塁打だけとなった。9回、最後の打席で対した投手が左腕・枝川。球場が広いし「ひよっとしたら・・」の期待がかけられたが気負った高月は三振。オール左腕投手からの珍しいサイクル・ヒットは成らなかった。

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浜村孝

2012-03-06 21:56:35 | 日記
1972年「イースタン」
・若手の伸びがさっぱりで3位の座もロッテに脅かされて危い巨人に明るい話題が一つ。それは浜村内野手の復帰後初ヒットだ。シーズン前、吉田の自動車に同乗していて、バックしてきた車のドアと電柱に手をはさまれ、右手小指を第一関節から切断という大ケガ。一時は再起不能といわれ「故郷へ帰って、別な仕事でも捜そう」とまで思いつめていた。復帰後第一戦は7月19日の東映戦で1イニングだけ守備についたが、8月3日のヤクルト14回戦「武山」では5回、代打で橋本から1,2塁間を破る初ヒット。「ただ、もう嬉しくて・・・バットを振った瞬間、うまく抜けてくれと祈りました」と浜村は目をうるませる。7月初めにグランドへ姿をみせてから、浜村の苦しい再起の努力が始まった。焦りと不安の中で練習に次ぐ練習。守りはともかく、バッテイングの方はない指が、ひっかかりフルスイングの感じが中々つかめなかったという。しかし、「バッティングの時の右手は添え物。影響ないよ」という山内コーチらの激励もあって見事に返り咲いた。

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若生和也

2012-03-06 21:55:14 | 日記
フォーム・・記載なし  球種・・・スライダー、カーブ、シュート 決め球はスライダー。

気負わず積極的に 代打水沼、若生を圧倒。

1点をとればサヨナラ勝ちー。その場面を九回裏、広島がつくった。二死二、三塁から山本浩が敬遠の四球で満塁。ここで登場したのは「山本浩が歩いたら出番が回ってくる」とチャンスを待ち望んでいた二年生の水沼。彼の頭には会心のヒット、サヨナラ勝ち胸がこみあげてくるような場面が浮かぶ。打席に立った水沼は初球から思い切って向かっていった。代打に要求されるのは、この積極性である。問題なのは積極性と気負いとは違うことだ。打ち気十分の水沼は一球目、外角高めのストレートをファウル、しかし、二球目内角高めの直球は見送った。カウント2-0.「追い込まれたが、ボールがよく見えたのであせるようなことはなかった」という。気負わずに自分の好きなタマを持つ余裕を持っていたのである。ここから若生との駆け引きが始まる。2-0後、外角への二球と、内角高めのボールを選んでフルカウントに持ち込んだ。六球目、真ん中から外角に逃げるスライダーをファウルしたあとは、やはり真ん中のスライダーだった。だが「六球目からみるとやや高め」(柏木主審)で押し出しの四球を選んだ。「調子は別に悪くなかった。2-0としたのでいけると思ったんだが・・」しょんぼりベンチに引き揚げる中日・若生は「六球目をファウルにされたんで、がっくりきた」そうだ。勝負をかけて投げた決めダマのスライダー。「あの一球は自信があったんだが・・。最後のタマは何となく肩に力がはいってしまった、それだけ高めに行ったんだと思う」とも嘆く若生である。ボールを投げれば押し出し。ストライクを投げてもヒットが出ればサヨナラに、緊張するな、といわれても投げる方は緊張せざるを得ない。若生を土壇場に追い込んだのは、水沼の代打としての心構えが、投手を圧倒したからだろう。「サヨナラと名のつくものはプロに入って初めてです。とにかく気分がいいですよ」と笑いくずれる水沼が、もし六球目に手を出さなかったら、どうなったか。サヨナラ押し出しゲームは、代打者に意味深い教訓を与えている。
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若林仁

2012-03-06 21:00:01 | 日記
オープン戦

ロッテ8-4広島(八回日没コールドゲーム)

第一試合は、ルーキー若林(山梨・身延高)と、二十年生の若生(阪神から移籍)という対照的な先発投手が注目された。ともに3イニングだけだったが、若林は球質が重く、カーブ、シュートと投球にも幅があって、前日投げた菊村(兵庫・育英高)より力は上。1点は取られたが、制球力さえつけば一軍でも通用しそう。一方の若生は一死球だけという安定した出来。ベテランの味は公式戦でも頼りになるだろう。

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