プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

鬼頭洋・阿部成行

2014-04-20 22:00:01 | 日記
1964年

来シーズンのホープ、鬼頭洋(21)=名商大1㍍79、69㌔ 阿部成行(17)=花巻商 1㍍74、69㌔の両投手の発表が二十、二十一日と相次いで行われた。両選手とも左腕。大洋にとって左投手はぜひ必要な存在だけに、このふたりにかける期待は大きい。
鬼頭は現在南海の林投手と、高校時代に騒がれた愛知県の名投手。ややサイドから、くせのあるシュートが武器の鬼頭は、「これがプロで通用するかどうかはわからない。でもこれはわたしのウイニング・ショットだから、今後さらに研究していく」となかなか意欲的。さっそく合宿入りした鬼頭は若手にまじって猛練習を続けている。ところでこの鬼頭は三年生だったが、家族は大学卒業後ならプロ入りしていいと中退を反対したが、どうせやるなら今からやりたい、という本人の強い願いがかなってプロ入りが実現したわけ。眉の太い鬼頭は明るい性格の持ち主。早くも合宿の人気者になっている。
一方阿部は今夏の甲子園で大活躍。「特に変化球に頼らず、速球一本のピッチングがここまできている点も魅力だ」と阿部獲得の立て役者、藤井スカウトは高く買っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高橋明

2014-04-20 21:50:37 | 日記
1964年

多摩川球場では、五番打者の実現とエース投手の誕生を日差しとして連日のように練習を繰り返されているが、ある日、一塁側のブルペンで、コーチに就任したはずの藤田が、往年の球威をとりもどしたのかと目を疑わせるようなピッチャーがいた。投球動作から投げ終わるまでのフォームが、かつての藤田とそっくりなのだ。ところが、その幻の藤田?とは高橋が懸命に投げ込んでいる姿だった。藤田がピッチング・コーチになって約1か月。このわずかな期間に高橋のフォームが大きな変化をみせていた。つまり藤田コーチのアドバイスを素直に受けて投げているうちに、高橋は藤田の長所はどんどん吸収していくらしい。もちろんこのフォームの変化について、高橋自身もとっくに承知している。フォームが元エースとそっくりだよと声をかけると、汗を流しながら練習していた高橋は、「ウフフ・・。自分でもよく似てきたなあってビックリするくらいです。フォームばかりでなく、ピッチングの成績まで昔の藤田さんのようになるといいんですがね」と朗らかな表情。球に威力が加わって自信にあふれる態度。「今シーズンの成績はよくなかったし、不調の間にペナント・レースが終わってしまったような感じです。だから二度といやな味を味わいたくないですよ」と、これからシーズン・インと聞き違えるような弁。ナックルやスライダーなどの変化球の投げ過ぎから肩をこわし、不満足な一年間だった彼は、来シーズンは投球内容をガラリと変える心構えだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする