1963年
鎌倉学園の半沢士郎投手(18)=1㍍84、81㌔、右投右打=は、巨人、国鉄、中日、大洋、大毎、東映の六球団から誘われていたが六日国鉄入りがきまり、近日中に契約する。同投手は高校野球神奈川県予選準決勝で、同地区の代表になった横浜高に敗れたが昨年大毎入りした先輩の永田投手より大物といわれている。予選をみた国鉄・西垣球団重役はさっそく横須賀市馬堀1の9の実家に父親定吉さんをたずね交渉を始めた。他球団も前後して誘いはじめたが「別所君(元巨人、評論家)ぐらいに育ててみせる」という西垣重役の熱意に父親定吉さんも半沢投手も国鉄へ大きく傾いた。いつかの親族会議では進学の意見も強かったが、本人のプロ入りの希望が強く、国鉄入りにふみきったもの。巨人は青木スカウトが五日実家をたずねて巻き返しにでたが断られた。
父親定吉さん「とにかく末の子供ですから金銭的なことよりも、信頼できる人のところへ士郎をあずけたいと思う。その点、国鉄の西垣さんならだいじょうぶと信じています。ほかのスカウトの方もいろいろみえましたが、国鉄以外のところは考えていません」
半沢投手「プロへはいるようなら国鉄以外ありません。西垣さんのようなりっぱな方に誘っていただいたのは光栄です。きょうからでも国鉄の大倉グラウンドで練習したい気持ちになっています」
鎌倉学園の半沢士郎投手(18)=1㍍84、81㌔、右投右打=は、巨人、国鉄、中日、大洋、大毎、東映の六球団から誘われていたが六日国鉄入りがきまり、近日中に契約する。同投手は高校野球神奈川県予選準決勝で、同地区の代表になった横浜高に敗れたが昨年大毎入りした先輩の永田投手より大物といわれている。予選をみた国鉄・西垣球団重役はさっそく横須賀市馬堀1の9の実家に父親定吉さんをたずね交渉を始めた。他球団も前後して誘いはじめたが「別所君(元巨人、評論家)ぐらいに育ててみせる」という西垣重役の熱意に父親定吉さんも半沢投手も国鉄へ大きく傾いた。いつかの親族会議では進学の意見も強かったが、本人のプロ入りの希望が強く、国鉄入りにふみきったもの。巨人は青木スカウトが五日実家をたずねて巻き返しにでたが断られた。
父親定吉さん「とにかく末の子供ですから金銭的なことよりも、信頼できる人のところへ士郎をあずけたいと思う。その点、国鉄の西垣さんならだいじょうぶと信じています。ほかのスカウトの方もいろいろみえましたが、国鉄以外のところは考えていません」
半沢投手「プロへはいるようなら国鉄以外ありません。西垣さんのようなりっぱな方に誘っていただいたのは光栄です。きょうからでも国鉄の大倉グラウンドで練習したい気持ちになっています」