1957年
大映のエースは、やはり三浦だ。まず第一にコントロールに秀でているのは何よりの強みで、割れに角度のあるスライダーが外角低目に決まる。年が改まり、二年目のジンクスに突き当たったからといって、気構えさえ変わらなければ大丈夫で、急にコントロールを欠くことも考えられない。それに球の球種も持ち合わせており、淡々と投げ続けているので大きな崩れはないだろう。暖かい沖縄でキャンプを張るのも調子が出やすいひとつとなる。バックの援護を計算に入れても、スライダーに交えてカーブとシュートを低目にコーナーワークにすれば簡単には打ち込めないだろう。二年目の谷間を乗り越えて更に、名実共に大映のエースとして地固めする公算が大きい。欲を言えば、今一段とスピードが加わり速球もシュートも打者の胸元を大胆に衝けるようになると、ピッチングに厚味も増して一層たのもしくなるが、正しい制球力が根本であることは本人自身が最もよく知り抜いているだろう。
大映のエースは、やはり三浦だ。まず第一にコントロールに秀でているのは何よりの強みで、割れに角度のあるスライダーが外角低目に決まる。年が改まり、二年目のジンクスに突き当たったからといって、気構えさえ変わらなければ大丈夫で、急にコントロールを欠くことも考えられない。それに球の球種も持ち合わせており、淡々と投げ続けているので大きな崩れはないだろう。暖かい沖縄でキャンプを張るのも調子が出やすいひとつとなる。バックの援護を計算に入れても、スライダーに交えてカーブとシュートを低目にコーナーワークにすれば簡単には打ち込めないだろう。二年目の谷間を乗り越えて更に、名実共に大映のエースとして地固めする公算が大きい。欲を言えば、今一段とスピードが加わり速球もシュートも打者の胸元を大胆に衝けるようになると、ピッチングに厚味も増して一層たのもしくなるが、正しい制球力が根本であることは本人自身が最もよく知り抜いているだろう。