1986年
南海は二年目の田口が先発し、好投した。四回甘いストレートをバンボに2点本塁打されたものの真っすぐに力があり、カーブ、スライダーも低めに集まっていた。貴重な左の先発候補として今後のピッチングが楽しみだ。
二年目の大型左腕、田口の若さあふれる投球は、「一軍入り」への強烈なアピールだった。オープン戦第一戦にいきなり先発。だが、マウンドさばきは落ち着いたもの。大きく落ちるカーブを低めに集めて、三回までは走者を一人も出さなかった。「予想以上の出来。特に、球の切れ、コントロールが素晴らしかった」と、中西投手コーチもべた褒めした。四回、バンボに中越えに手痛いアーチ。「苦しくなってからの攻めが課題。力が入るとボールが甘くなる」と、田口は反省する。しかし、「ほぼ思い通り。ナックルなども試せたし、低めも意識的に突けた」。課題もあるが、それなりに自信をつかんだようだ。ドラフト一位で入団した昨年は「特発性気胸」で一年を棒に振った。それだけに「ことしにかける」意気込みはすごい。昨季は左投手が1勝もできず左腕不足に泣いた南海にとって、頼もしい若タカの出現である。
南海は二年目の田口が先発し、好投した。四回甘いストレートをバンボに2点本塁打されたものの真っすぐに力があり、カーブ、スライダーも低めに集まっていた。貴重な左の先発候補として今後のピッチングが楽しみだ。
二年目の大型左腕、田口の若さあふれる投球は、「一軍入り」への強烈なアピールだった。オープン戦第一戦にいきなり先発。だが、マウンドさばきは落ち着いたもの。大きく落ちるカーブを低めに集めて、三回までは走者を一人も出さなかった。「予想以上の出来。特に、球の切れ、コントロールが素晴らしかった」と、中西投手コーチもべた褒めした。四回、バンボに中越えに手痛いアーチ。「苦しくなってからの攻めが課題。力が入るとボールが甘くなる」と、田口は反省する。しかし、「ほぼ思い通り。ナックルなども試せたし、低めも意識的に突けた」。課題もあるが、それなりに自信をつかんだようだ。ドラフト一位で入団した昨年は「特発性気胸」で一年を棒に振った。それだけに「ことしにかける」意気込みはすごい。昨季は左投手が1勝もできず左腕不足に泣いた南海にとって、頼もしい若タカの出現である。