想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

静かにゆるやかに秋になった

2024-11-04 23:12:39 | Weblog
雨のつぶつぶ
夏の名残りを洗い流して



雨上がりで水量が増えたせせらぎに赤い実がこぼれる



門扉脇に植えてあった秋明菊を夏草と一緒に刈り取ったひとが
申し訳ないからと花苗を買ってきて植えた2年目の秋明菊がやさしく揺れる



とりわけ目をかけたわけでもない白いペネロープは律儀に咲きつづけ、未練を慰める



夏のあいだ繁りすぎた木を伐採した。
枝下ろし、片付けに二ヶ月。
森庭の空が広くなった。歩きながら積み上げた丸太の使い道を考える。

ベンチを所望、散歩の途中、寝転んでいたベンチ、
かつてあったそれは2011春以来、深く深く土の下。
新しいベンチであと十数年、ここであそぶ



風邪が長引いたせいか体力が戻らず鬱々としていた。
三ヶ月ぶり、ようやく母を訪ねた。
うつらうつら、ゆらゆらと眠っていた。
ねむりながらわたしの手を握り、撫でてくれた。
すべらかな白い手で。

目が覚めて、お母さんの手はきれいね、わたしよりずっと。
力仕事をしなくなったからねえ、と言う。
ちからしごと、たしかにお母さんはずっとはたらいてきたね。
小さな身体から力を出し切って、いつも、惜しみなく。

どんな言葉より、幸運より、尊い。
その存在が、生きた時間に触れることが
わたしを明るくする。
深い悲しみごと、ぜんぶ淡く溶け
透明な光に抱かれているようだ。









コメント
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