「孤狼の血 LEVEL2」
2021年 日本 139分
■監督:
白石和彌
■出演:
松坂桃李
鈴木亮平
村上虹郎
西野七瀬
早乙女太一
宮崎美子
寺島進
宇梶剛士
かたせ梨乃
中村獅童
●あらすじ
人気作家・柚月裕子の同名原作を白石和彌監督が映画化し大ヒットしたやくざ映画「孤狼の血」の続編。
大上の後を継いで広島の裏社会を抑え込んできた一匹狼の刑事・日岡と、
彼の前に突如として現れ、圧倒的な残虐性で混沌をもたらす非道な最凶モンスター上林との壮絶な戦いの行方を描く。
主演は前作に引き続き松坂桃李、共演に鈴木亮平。
亡き先輩刑事・大上の後を継いだ刑事・日岡は、汚い手段もいとわず広島の裏社会に安定をもたらすために奔走していた。
そんなある日、上林成浩という男が7年の刑期を終え出所する。
上林は自分が服役中に殺された五十子会長の仇をとることに執念を燃やし、原因となった抗争の黒幕を突き止めようとしていた。
そんな上林の常軌を逸した暴走で、かろうじて保たれていた裏社会の秩序が崩れ始めるのだったが…。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
ついていけぬ。
「仁義なき戦い 完結篇」の台詞からだけど、そんな感じだった。
前作は面白く楽しく観ることができた。
それはひとえに令和の時代に作られたのに、まるで「仁義なき戦い」のような雰囲気のやくざ映画だったから。
それでいて警察官の内部調査というテーマも同時に内包し、ただのやくざ映画のリメイクになっていなかったのも良かった。
だが本作はダメだなあ。
それは最凶モンスター上林のキャラクターによる。
やくざとしての凶暴さを描きたいのだろうが、これはちょっとリアリティが無さ過ぎる。
気に喰わない人間は次々と簡単に殺すのも、自分のやくざ組織の上位の人間に噛み付いたり、
挙句の果てには自分の親分を惨殺するとかありえないでしょう。
舞台が戦後すぐの混乱期とかならまだしも、平成初期でこんな奴は生きていけないよ。
どこの世界に大組織のやくざの親分が、若いやくざに凄まれたからってビビルんだよ。
おまけに殺す相手の目玉を必ずくり貫く残虐さは、猟奇的すぎて理解不能。
ストーリーの導入として、坊ちゃん系だった日岡が、大上みたいなマル暴刑事に様変わりしているのは良かったけど。
ただその後の展開は大上のように芯が通ってない感じでイマイチだったな。
代わりに朝ドラで活躍していたチンタが大活躍してたけど。
もう勇ちゃん登場しないのかなあ。。。
とまあ全体的に脚本に納得いかなかった本作。
原作なしのオリジナルで作ったからこうなったのかな。
次はきちんと原作通りでお願いします。