「13日の金曜日 地獄のフライデー」
原題:FRIDAY THE 13TH: THE ORPHAN
1977年 アメリカ 90分
■監督:
ジョン・バラード
■出演:
ジョアンナ・マイルズ
ペギー・フューリー
マーク・オーウェンズ
デヴィッド・フォアマン
●あらすじ
作品の主人公は11歳の少年、デビット。
彼は両親が突然、暴力的な死をむかえるさまを見てしまう。
孤児となったデビットのもとにマーサという叔母が現れるが、女として淋しい生き方をする彼女は、
デビットが大切にしているすべて -愛・友人・美しい思い出- などというものを、彼から奪い取ろうとする。
これをきっかけに、内奥する恐ろしい世界に閉じこもるデビット。
追いうちをかけるように大人たちは、知らず知らずのうちに彼を傷つけ、
さらに醜忌の世界へと追い込んでしまう。
懊悩する世界から逃れる為に、日常へにじみ出すデビットの悪夢。
彼の冷淡かつ恐るべき復讐は、13日の金曜日に始まった。
(ビデオパッケージより)
★感想など
大昔から有名な、ジェイソンとは何の関係もない「13日の金曜日」がタイトルについた映画。
11歳の少年が殺人を犯すと言う設定は、この当時では珍しく、意外な犯人像の一つになっていたくらいである。
実際1980年の国内の探偵小説でも同様の犯人像があり、映画化もされたからタイトル聞けば知っている人もいるだろうが
それくらいこの当時はありえない犯人像であった。
だが本作の内容は、デビット少年には同情すべき内容で描かれている。
幸せだった家庭はいきなり無くなり、代わりにやってきた叔母がダメ人間な事。
子供の全てを否定し奪っていくようなやり様は、全然教育ではなく虐待である。
この辺の感覚は「エンジェルウォーズ」の序盤の展開を彷彿とさせる。
そうしてゆっくりと少年はおかしくなっていき、最後はいよいよ暴発する。
だけどラストのシーンは、引っ張りまくった割にはあっさりし過ぎだったかなあ。
まあこんなVHSでしか発売されていない映画があったよと言う事で。