「左様なら今晩は」
2022年 日本 98分
■監督:
高橋名月
■出演:
久保史緒里
萩原利久
小野莉奈
永瀬莉子
●あらすじ
同棲していた恋人に振られた陽平(萩原利久)の部屋に、突如姿を現す幽霊の愛助(久保史緒里)。
ずっと部屋に住む陽平のことを観察していたという愛助は、
「優しいふりして面倒な事から逃げているから、恋人にも逃げられた」と、いきなり上から目線でダメ出しをする。
かと思いきや、生きている間に恋愛を経験しなかった愛助は、男女が“付き合う”ことに興味津々で、陽平に質問攻めの毎日。
最初は煙たがり、何とかして愛助を除霊しようとする陽平だが、
人間の女の子と変わらない愛助との時間に居心地の良さを感じ始める。
一方、陽平に想いを寄せる同僚の果南(小野莉奈)は、陽平の身に起こる異変に気づき始め……?
交わらない世界に生きる愛助と陽平に、ちょっぴり切なくてハートフルな運命が待ち受ける--。
(Amazon Prime Videoより)
★感想など
久保史緒里は乃木坂の中でも最初は好きではなかったんだけど、乃木中で色々観ていく内に割と好きになってるかも知れない。
と言うかほぼ箱推しなんだろうな。
本作も題材的にいつか観ればいいやと思っていたんだけど、Amazon Primeって該当タイトルを選んでいると
勝手に後ろで予告みたいなのが流れんだよね。
それ観てたななんか面白そうだなと思い、そのまま観始めたら結構面白くて最後まで観てしまった。
幽霊ものと言っても、まあ全然幽霊ぽくないので、ゆるいラブ・コメディみたいな軽いノリが良かった。
この辺は漫画原作だからなのかな。
特に久保史緒里目当てで観なくても面白いとは思うけど、脚本に結構難があって分かりづらい所が散見される。
まず冒頭で二人が出会うというか、幽霊の愛助がいきなり登場してビックリするシーンも
陽平の方がすぐに「わあ、幽霊」みたいな驚き方をするのが不自然。
愛助が幽霊で過去に何かがあって~みたいな設定があると思うのだが、その設定を作っている脚本・監督が
陽平も知っている前提で話が進んでいる感じになってしまっている。
これは一番嫌いなパターンの脚本だ。
観ている観客は全員予備知識があるわけではない。
そして劇中の登場人物に関しても、そのシーンにおいては知っているわけではない。
こういった物語の基本を無視した脚本は、観ていてさっぱり意味が分からない事になり、どんどんつまらなくなっていく。
そこから二人が知り合いになってからデートするまでの間は、脚本の矛盾は割と気にならなかったんだが
家から出られず地縛霊であった愛助が突然家から出られるようになった辺りからは、もう頭の中は「?」の嵐である。
・愛助が突然家から出る事が出来るようになった理由。
・デート中、幽霊であるはずの愛助の姿を周りの人間たちが生きた人間のように見えているかのような演出
・デート後、愛助が突然消えた理由(成仏したぽいが、成仏した理由が皆無。さらに成仏したかも不明)
・デート前は食べても減らなかったプリンが、デート後の次の日は空っぽだった理由
・幽霊である愛助がいなくなる時に持って行ったサンダルが、物理的になくなった理由
・最後の映画感のアレ
などなど。
まあストーリーの矛盾など深く考えずに、久保史緒里ファンの人向けなのかも。
でも相手役の萩原利久の演技も、凄く良かったよ。
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