CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

CHICAGO QUADIOってどうよ?

2016年05月18日 | Chicago

助手:博士!  アメリカのライノ社からシカゴのボックス・セット出るみたいですよ。
なんでも、ブルーレイ9枚組みの4CH再生となっています。

博士:オッー! ファーストから、カーネギー・ホールのライブを除いたところにベスト・アルバムCHICAGO IXを付け足した、CHICAGO X(カリブの旋風)までの9枚までのスタジオ・アルバムが4CH化されるじゃと!

CHICAGO Xと言うとチョコレートがジャケットに使われたやつじゃないか。なんでテリーが在籍した最後のスタジオ・アルバムCHICAGO XI(ジャケットにシカゴの地図が使われたアルバム)が含まれていないのじゃ? 

トイレに行ったにもかかわらず、まだ一物が少し残っている感じでどうもスッキリせんの~

助手:たぶんCHICAGO XIは4CH録音で当時制作されなかったのじゃないですかね?

70年代初めに4CHの再生装置として、日本ビクターが開発したディスクリート方式のCD-4の規格や、ソニーが出したマトリックス方式のSQ規格なんてのもありましたっけ。

博士:それ以外のメーカーによっても、異なった4CHの規格が開発されたものの、結局その統一がなされなかったのじゃ。

だから、当時贔屓のアーティストが出した4CHのレコードを購入しても、所持する再生装置がそのレコード方式と異なっておれば、再生することが出来ないなんて不便だったのう~

助手:結局70年代後半頃には、わざわざ4CHレコード制作のためのマスター・テープの制作は行われなくなり、残念ながら結局4CHの規格は消滅したみたいですね。

博士:そう言えば、ソニーは結構多くのSQ方式4CHのレコード出しておった記憶があるのう~ 

サイモンとガーファンクル(明日にかける橋)やジェフ・ベック(ギター殺人者の凱旋)なんかが出ていたのを思い出した。

ソニーから出たSQレコード

助手:博士はそれらを当時買ったのですか?

博士:いやー、残念ながら買ってないのじゃ。何しろ、実家にあったのは、ビクターのCD-4の再生装置じゃった。何でも、ディスクリート方式のCD-4は、各チャンネルが完全分離されていて、ソニーのSQ規格より立体的に聴こえるという触れ込みだったので、当時家族会議にてビクターの4CHシステムを採用することが決定されたのじゃ。

しかしCD-4のソフトに関しては、非常にしょぼかった。歌謡曲や映画音楽のような4CHレコードはある程度出ていたかもしれなかったが、有名ロック・バンドのものはまったく無かったように記憶しておる。

一方SQ軍団はソニー系列のCBS やEPICレーベル以外に、EMI(ジョンのイマジン)、 HARVEST(ピンクフロイドの狂気)などのレーベルがSQ規格でレコードを制作しておった。

イマジンもSQで制作された。

かくして我が家が所有したCD-4規格のレコードは、ビクターの4CHシステムにおまけで付いてきたクラッシックやイージー・リスニングの音源が収録されたサンプルのレコードのみで、再生のセレクション・スイッチは、常時2CHに固定されてしまったわけじゃ。

助手:シカゴは当時CBSからレコードを出していて、その当時の4CHミックスの録音テープが残っていたってわけですね。

博士:その通りじゃ。ジェフ・ベックも、同じような4CHミックスの録音テープが残っていたから、それをもとにしてSACDの規格にして“ギター殺人者の凱旋”をで出したのう~ 

何でも、EPIC時代のジェフベックグループのスタジオ録音でも4CHの音源があるそうな。

昔からのシカゴ・ファンとしては、昔のSQ規格のような4CHもどきではなく、各段にスペックのあがった最新のマルチ・システムで初期の頃の勇壮なホーン・セクションを一度聴いてみたいものじゃのう~

助手:博士! 今回はだめですよ。これ買っても再生装置が無いですから。

ブルーレイ・ディスク再生のために日本からPS4を持ち込み、100/220Vの変圧器を繋げることは出来ますが、もしAVアンプとマルチ・システム用のスピーカーをここで手配するとなると、220V仕様のAVアンプは将来的に日本では使用出来ないと言う無駄使いになります。

博士:よーく、分かっておる。

しからば、4CHの資金は4Dで獲得じゃ!

と近所のセブン・イレブンに4Dのくじを買いに行く博士の後姿が先ほど見えたのであった。

以前乗っていた車のナンバーが4Dのくじで何回か当選したことがあり、ナンバーを知っている友人などは、当選したかどうかよく電話をかけてきたものだが、そのような時はくじを買うことなどまったく頭に無く、また欲を出して買ったときは、ハズレになるという毎度おなじみの自然の摂理の法則にしたがっていた。

まあ今回も同じような結果になるであろう。

博士:たんすの肥やしになる前提で、ボックス・セットのみを今回購入と言うわけにはいくまいか?

あきらめの悪い博士であった。まったく私とそっくりの性格をしているではないか!