今回レリビー50周年記念盤の売上高を最高にするため高額なボックス・セットにしか収録されていないセッションでのアウト・テークやグリン・ジョンズがプロデュースした幻のアルバム、Get Backが目玉となった。
しかし、ちょっとお待ちねせぃ〜 何かお忘れじゃあ〜りませんか?
そう2003年に出た、Let It Be… Naked。
(長い間レコード・ラックの肥やしになっていたNaked。久々に取り出して聴いてみたけど、中々いいね。)
元々、ゲット・バックというタイトルでシンプルなバンド・サウンドをベースにアルバムを制作するためトゥイッケナムの映画撮影所でライブ形式のリハーサルが延々と行われた。
その後ゴタゴタの末アップル本社でレコーディングが再開されるものの、その出来ではビートルズ・クオリティーは保たれないとの判断によりフィル・スペクターが起用され大掛かりなリミックスが施され完成したのがアルバム、レリビー。
そして、それを元々のコンセプトに戻そうとしたのがNaked。
このアルバムには、ルーフ・トップで行われたライブ収録での4曲、Don’t Let Me Down、I’ve Got A Feeling、One After 909とDig A Ponyが収められている。前者2曲はそれぞれの2回のライブテイクをいいとこ取りで合成されたようだ。因みに、本家レリビー盤ではルーフ・トップからのライブ収録はI’ve Got A Feelingのテイク1、One After 909、 Dig A PonyとGet Backの前後に聞こえるメンバーの話し声だけとなっている。
そして、Let It Be、The Long And Winding Road、 I Me MineにAcross The Universeはフィル・スペクターのストリングスを排除したスッキリしたアレンジ。
それらはNakedでしか聴けない代物で、ジャム・セッションでのダラダラした未完の曲よりずっとレベルが高いと思うけどね。
それとも、映画Let It Beを焼き直した映像Get Backがコロナ明けの後劇場公開もしくはブルーレイ化される時にルーフ・トップのライブ収録音源がボックス・セットのオマケとして付いてくるのかな?
購入者の予算オーバーにならぬ様2回に分けて高額ボックスを漏れなく買わせようとする魂胆なら、ほんと商売が上手。
レリビー買えないものだから、ここの所負け惜しみばっかり言っている博士であった。
でも文句ばっかり言っても仕方がない。
此処は心穏やかに、レリビ〜と唱えれば何かいい事あるかも。