一般的な日本人なら、なんちゃらデラックスと言われて一番に思い起こすのはマツコ・デラックスだろうか?
しかし捻くれ者の70年代ロック・ファンとなると話は異なる。
やっぱりイギリスのポップ・ロック・バンド、Be Bop Deluxeのことですかね。
本日はその彼らの1978年の通算5枚目となるスタジオ・アルバムかつ最終作でも。
アルバム・タイトル、Drastic Plastic(徹底的にプラスチック)から察するに、カラフルで軽くて変幻自在のイメージへの芸風に転換って感じだろうか。
それまではバンド・リーダーのビル・ネルソンの達者なギター・サウンドを中心として活動してきたわけだが、ここにきて70年台の半ばから吹き荒れたRock Is Dead!なる時流の影響もあったのか、本作ではシンセによるテクノ・ポップ的な味付けが加えられたアルバムとなっている。
当時としては80年代のニュー・ウェイブ・サウンドへの架け橋となる新たな展開を感じさせたのだったが、令和の時代に聴けばレトロな雰囲気は免れない。
当時としては斬新なイメージのジャケ裏アートも、そのアクセントになる代物が今や絶滅危惧種のブラウン管テレビ。
ニュー・ウェイブチックなレトロ感とでも称すればいいのだろうか...
EMI系でプログレ(ピンク・フロイド)やハード・ロック系(ディープ・パープル)が所属したバーベストからの発売。
因みにサイドー2の4曲目は日英盤と違って米盤ではVison Of Endless Hopeの代わりにシングル・カットされたJapanが収録されている。
ただJapan〜♪と歌っていても曲調は中華のそれ。70年代当時の欧米人って日本と中国は一緒くたのイメージだったのかな?