CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

Grungeって?

2022年12月04日 | AMERICAN ROCK/POPS

博士:我がクラシック・ロック研究所も、世の中の潮流に乗り遅れないよう日々研鑽に励んでおる。自分の得意分野だけで苦手な分野も更なる探究を深めそれを克服していただきたい。

助手:ははぁ~

博士:ところで君の苦手な分野ってのは何かね?

助手:やはり、80年代以降のミュージック・シーンですかね? やっぱり、ヒップ・ホップ、ラップ、ユーロ系エレ・ポップにグランジあたりですかね。

博士:それでは、今日はグランジについて研究しようではないか。

助手:1980年代中頃、アメリカのワシントン州、シアトルを中心としたインディーズ・ロック、80年代のガレージ・バンドって感じですかね? Grunge、ちょっと小汚いって意味するようなラフなファションに身を包み、ギターやドラム中心のシンプルな編成でディストーション・サウンドを大音量で叩き付けるような印象...

博士:90年代になってから、パール・ジャム、サウンド・ガーデンやニルヴァーナなどが大ヒットを飛ばして一躍表舞台に飛び出した。ちょうど80年代の産業ロック、ヘビメタやエレクトロ・ポップなんかに飽きた人達が飛び付いたとも言えるかの...

百聞は一見にしかずってことで、本日はニルヴァーナでも。1991年の彼らの大ヒット・アルバム、Nevermindも捨て難いが、全体を俯瞰する意味での2002年に出たベスト・アルバムを聴いてみようではないか。

助手:なるほどこれがグランジ・ロックってやつですか? 印象としては、芸風は違いますが何となく退廃さを感じさせる60年代のドアーズって雰囲気が...

博士:その通り!ロック・ミュージックはずっと繋がっていて進化と言うよりは同じ所をぐるぐる回っている感じで、その時の情勢とタイミングが合えば表舞台に浮かび上がってくるってことかのう。日陰ばっかり歩いてきたワシもグランジ・ロックにあやかって一度は陽の当たる表舞台に飛び出したかったのう〜

助手:博士、あなたのその出立ち! 色褪せて年季の入ったユニクロのネル・シャツに穴の空いたジーンズではないが安物のジャージ。まさにグランジ!

博士:これは単に新しいのを買う金がないだけ! 


ちょっと緩めのファンクでお願いします〜

2022年12月04日 | AMERICAN ROCK/POPS

日曜日の朝、寝起きにファンクって言ってもちょっと体がついていかない。

そんな時にはちょっとゆったりした目で行きたいものだ。

本日は元アニマルズのエリック・バートンと共にアメリカで1970年に結成されたWarでも。

中でもバートンがバンドから離脱した後、War名義の1972年の3枚目のアルバム、The World Is A Ghettoがいいんじゃないの。

芸風としてはファンクやソウルにジャズやラテンなんかが混じり合ったハイブリットな演奏を聴かせてくれて、時折混ざるリー・オスカーのハーモニカの演奏が癒しのアクセントとなっているのかな。リー・オスカーは80年代の化粧品のCMで彼の曲が使われたので日本でも少しは知られていると思う。

アルバムはシンプルでミディアム・テンポのThe Cisco Kidから始まり、なんと無く牧歌的なCity, Country Cityを経由してアフリカの宗教の御呪いのようなBeetle In The Bogでまったりと終了する。

これを聴いて寝起きの体をゆっくりと始動させる。

因みにこのアルバム、なんと全米1位に輝き、シングル・カットされたThe Cisco Kidも2位と大ヒット。

アメリカ人も当時はちょっとお疲れ気味だったのかも?


ここまでやるか~、Working for MCA

2022年12月04日 | Southern Rock

MCAとはMusic Corporation off Americaの略称でアメリカの巨大音楽産業を構成する一員だった。

Working for MCAって曲、本当にご当人の前で演れる?ってぐらいぶっ飛んだ歌詞のロック、チューンだ。

この7年の間全くツキがない。

フロリダの州境からテネシーのナッシュビルにやってきた。

どんなイベントにも顔を出しこなして来た。

そして、北部の詐欺師野郎が彼の求めているものが俺たちだって言ってきた。

契約書にサインを

今日にでもサインを

大金が稼げるぜ

MCAのために働けば

俺たちが得たのはたった9000ドルぽっち!

だけど南部の漢がするようにニャッて笑ってやったぜ

カリフォルニアに行ってスーパー・スターにしてくれるんだって

俺の金は全部払ってくれよ、アンタには大した額じゃないだろう?

ニューヨークで活躍していたミュージシャン、アル・クーパーに見出されMCAレコードの傘下のSound Of The Southと契約したサザーン・ロック・バンド、レイナード・スキナードが彼らの1974年の2枚目のアルバム、Second Helpingのレコーディングでそのプロデューサーであったアル・クーパーを前にして豪快に歌った。

前年のデビュー・アルバムが既にミリオン・セラーの爆売れだったのに、Second Helping(2度目の御奉公)と意味ありげなタイトルのアルバムに収録されたのはWorking for MCA。何かのジョークかそれとも本心(賃金闘争)を歌ったものだったのか…

まあ実力あっての事だったのは間違い無いだろう。

Working for MCA以外にも、ニール・ヤングのSouthern ManやAlabamaに対する回答とでも言えるアラバマ州讃歌、Sweet Home AlabamaやJ.J. Cale作の軽快なCall Me Breezeなど聴きどころ満載。

MCAと言えば、1990年日本の松下電器産業がバブル景気の影響もあって、家電のハードと映像・音楽のソフトの融合を夢見てMCA・ユニバーサルを買い取った。ジュラシック・パークが世界的大ヒットしたもののアメリカ企業を統率するノウハウも乏しく赤字に転落、バブルが弾け始めた中その5年後にカナダの酒醸造会社、シーグラムに株を買い取ってもらい清算と相なり、現在はMCAレーベルは消滅しユニバーサル・ミュージックが代わって運営している。

その点ソニーは1日の長があったのかな。60年代末CBSに請われて合弁企業CBS・Sonyを設立し、1988年にアメリカのCBS株を買取りソニーの名義で音楽、ゲームと映画などの娯楽産業を世界的に展開。有名なところではマイケル・ジャクソンからビートルズの音源の著作権を購入し現在まで所持している。

てな事を思い出した。