自身のレーベル、ブラザー・レコードを設立し数作のアルバムを出すもいまいちレコードの売れ行きが思わしくないビーチ・ボーイズは気分を一新するためオランダのスタジオでレコーディングを敢行。1973年にアルバム、Hollandを出すも微妙な結果に終わる。
てな事でしばらくの間スタジオ・アルバムの制作はストップし、3年後の1976年、約半数がカバー曲ではあったが、ブライアン復活!とも言われたアルバム、15 Big Oneが登場。アルバムは全米8位となり、久々に表舞台に戻った彼らだった。
更にその翌年、第2弾として全編ブライアンのペンによるフル・スイングのスタジオ・アルバム、Love Youが満を持して登場。
ただビーチ・ボーイズらしさの溢れた好アルバムに仕上がったのだが売れ行きは落ち込んだ。
ハード・ロックやプログレ・ロックが後退しパンクやディスコの嵐が吹き荒れた70年代後半に於て、シンセを導入し時代に即したサウンドを展開するチャレンジがあったにせよ、やはり飛び抜けたシングル・ヒットの後押しが無いとアルバムのセールスには繋がらない。
ブライアンは次作を企画するも、メンバーからの却下と精神的な病からまだ完治していない状態だったことからビーチ・ボーイズのアルバム制作の表舞台から引っ込んでしまう事に。
時は流れてパンクやディスコも消え去った今、我が家においてLove Youは十分復活を遂げていると思う。