軽快なサウンドに乗ってHelpと叫ぶも誰もシリアスに取り合ってくれない。
確かに歌詞を見てみると、ジョンが切羽詰まったSOS信号を発信しているのだが誰も気にとめようとはしない。
ヒットを狙ったアップ・テンポもさることながら、コーラスの合いの手が主旋律を追い越して歌われるアイデアの良さに肝心の歌詞の内容がほぼ消されてしまったと言えるのでは….
何度もHelpと唱えても、私にはなんとなく法事でお坊さんが唱える例の念仏のごとく単なる音として聞こえるだけだ。
てなことで、久しぶりにレコードを取り出して聴いてみる。
(70年代初め頃に買ったアップル盤)
(日本独自のゲートホールド•ジャケットで、ジャケ裏の写真がなかなかよろし〜)
なるほど、これじゃHelpを連呼しても誰も助けてはくれないね〜
Helpにはステレオ、モノなど数種類のバージョンがあるが、サントラとしてアメリカで発売された米盤には同じユナイト映画配給の007のテーマが十数秒冒頭に登場し、007がビートルズの窮地を救ってくれるのか?なんて思えて更にオリジナルのHelpという心の叫びの印象が薄まっていくのである。
(キャピトル盤Help!)
(キャピトル盤のThe Beatles 1962-1966でも007聴けま〜す)
とは言えシリアスにスロー•テンポでHelpを演奏されるとカーペンターズみたいになってしまうし、それにカーペンターズのHelpもコーラスとオルガンの音色に隠れてしまって心の叫びは大して感じられないね…
まあ、これはこれでいいっか。
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